和泉市立総合医療センター

医療法人徳洲会が指定管理者として管理・運営している和泉市立病院(大阪府、307床)は4月1日、新築移転オープンする。これにともない名称を和泉市立総合医療センターに変更。1963年に公立和泉病院分院として開院した同院は、一部の建物を除いて建築後50年超が経過し、老朽化してきたことから建て替えを実施。免震構造で災害に強い病院にしたほか、高精度の放射線治療機器などを新たに導入する。「救急・急性期医療」と、「がん医療など専門医療」を二本柱と位置付け、地域から信頼される病院を目指す。

和泉市立総合医療センターに改称

構造的な特徴としては、敷地内の地面は正面玄関のある建物北側と南側で高低差があり、北側のほうが高いことから、正面玄関やエントランスホールは2階部分に設置。ホールは吹き抜けの開放的な空間が広がり、受付カウンターには地場産材である「いずもく」を用い、壁面は天然織物の「和泉木綿」をイメージした装飾や、和泉市の特産品である人造真珠を用いて、槇尾川をイメージした陶器製の大きな飾りをあしらい、和やかな空間を演出した。

病棟の大部屋は4床室で、1床当たり8㎡の広さを確保した。個室は計96床。

緩和ケア病棟のある5階には屋上庭園をつくった。さらに同病棟は病室ごとにテラスを設けた。室内にミニキッチンも付いている。テラスに通じる扉はバリアフリーで段差がないため、車いすでも気軽に出て外気に触れたり、晴れの日には日差しを浴びたりすることができる。

畳の部屋で布団に寝たいという患者さんのニーズに応えられるよう、畳の部屋も一部設けた。同病棟は移転前の22床から24床に2床増床した。

山上美恵子副院長・川口いずみ看護部長
患者さんに優しい病院

当院は55年の歴史があります。その間、増改築を重ねてきましたが、患者さん1人当たりのスペースなど、今の時代にはそぐわない造りとなっていました。ようやく新築移転が実現し、患者さんに優しい病院として生まれ変わることができます。緩和ケア病棟に畳敷きの病室も用意するなど、少しでも多く患者さんのニーズに応えられるよう、さまざまなアイデアや患者さんへの思いを形にしました。

地域から求められる役割をしっかりと担い、これからも地域の方々との信頼関係の構築に努めます。患者さんに寄り添うケアの提供に尽力するとともに、看護スキルの向上のため教育システムの充実や専門性の追求にも取り組み、市民の方々から選ばれる病院を目指します。

→徳洲新聞1125号掲載

 

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