大和徳洲会病院

医療法人徳洲会の大和徳洲会病院(神奈川県、199床)は4月1日、旧病院と同地に新築オープンする。1981年3月に徳洲会9番目の病院として開設以来、救急医療を中心に地域医療を担ってきたが、建物の老朽化から建て替えを実施。工事を開始した2015年4月以降、隣接地で病床数を14床に縮小し運営してきた。新病院では患者さんの療養環境の改善、高性能な医療機器の新規導入などにより、医療機能が向上。“断らない医療”を実践し、地域医療に貢献していく。

療養環境の質を大幅アップ

新病院では、4階から6階の一般病棟にも工夫がある。フロアの外側部分に病室を配置、東と西に個室、北と南に大部屋を据え、それぞれ壁の色を東が竜胆色(青系)、西が山吹色(茶系)、北が薄紅色(赤系)、南が若草色(緑系)のアースカラーで統一。これにより患者さんは自分の病室を色で覚えることができ、広いフロアでも迷わなくなる。また、大部屋はすべて4床室とし、療養環境を大幅に改善。

こうしたハード面の強化に加え、診療科も仮設病院から大幅に増加。内科(呼吸器科、循環器科、消化器科、腎臓内科、糖尿病科、リウマチ科)、外科(一般外科、呼吸器外科、乳腺外科)、小児科、整形外科、形成外科、脳神経外科、泌尿器科、皮膚科、麻酔科、救急科をそろえ、充実した体制で地域医療に注力する。

さらに新築オープン後は地域連携室に「入退院支援部門」を新設する。看護師に加え、MSW(医療相談員)やケアマネジャーなどで組織し、患者さんや家族への入院・退院時の説明や、地域の医療施設、介護施設との橋渡しなどを実施。きめ細かく入退院を支援し、サービスの向上を図る。

永渕仁美(ながふちひとみ)・看護部長
患者さんに優しい病院

新病院は地域連携室に「入退院支援部門」を創設し、地域の医療施設や介護施設との連携を強化、スムーズな入退院を実現できる体制にしていきます。4月1日のオープンに向け新しくMSW(医療相談員)やケアマネジャーも入職するため、周辺施設を訪問し“地域のカラー”をしっかり把握しようと思います。

地域からの要望として救急受け入れ体制の強化があります。看護部でも3月中からBLS(一次救命処置)やACLS(二次救命処置)の院内講習を始めるなど、スタッフ教育に力を入れています。

新病院は東西南北の病室ごとに壁の色を変えて、患者さんが迷わずに自分の病室にたどりつけるようにしています。また、患者さんがトイレで転倒したらナースコールが鳴るようなシステムを設置するなど、患者さんに優しい工夫がいっぱいです。これから、この病院で患者さんのために頑張っていきたいと思います。

→徳洲新聞1124号掲載

 

大和徳洲会病院 看護部サイトはこちらから
http://www.yth.or.jp/nurse/