名古屋徳洲会総合病院

現場重視と地域連携が成長の鍵

医業利益率(累月)、職員1人当たり年間医業収益と税引き前利益がグループトップの名古屋徳洲会総合病院。好調が続く要因は、病院三役がそれぞれの専門領域から改革を推進し、三位一体となって病院全体を牽引しているからだ。現場重視と地域連携の強化により、今後も持続的成長を目指す。

加藤千雄院長の「働きやすい職場環境をつくりたい」という信念が、組織全体の意識向上に貢献している。この具現化のため週に一度、全病棟を巡るラウンドを実践。単なる視察ではなく、現場で働く看護師から直接意見を吸い上げ、日々の業務の問題点を迅速に解決するための対話の場としている。

事例の共有も重要だ。加藤院長は「ただ『救急からの入院率を上げよう』と指示するだけでは、自分事として考えられません。入院せずに帰った結果、患者さんがどうなったかを共有することで、一人ひとりの意識に、その重要性が浸透するのだと考えます」と力を込める。こうした取り組みの積み重ねにより、4割程度だった救急からの入院率は現在、6割を超えるまでになった。

病院の持続的成長には、地域の医療機関との強固な連携が不可欠であり、同院は連携強化に向けて多角的なアプローチを実践している。加藤院長は紹介状への丁寧な返事に加え、紹介状の有無にかかわらず、同院で介入した患者さんのことを必ずかかりつけ医に報告する体制を徹底、地域の医療機関からの信頼を着実に積み重ねている。

一方、林裕一事務長は、紹介元の医療機関との関係性をデータに基づいて可視化・強化する戦略を推進。

院長による丁寧な関係構築と、事務方によるデータに基づく広報・訪問活動などが両輪となり、地域での同院の存在感を確固たるものにしている。

看護部では人材確保対策と業務改善を推進。また、近藤唆世・看護部長は「毎日の空床状況を医師と密に共有し、先生方の協力の下、迅速なベッドコントロールを徹底しています」と強調。さらに「主任・副主任の交換研修を通じ、他部署の視点から課題を洗い出すと同時に、組織全体の協力体制と継続的な改善文化を育んでいます」と明かす。

事務部では、林事務長がコメディカル部門間の情報共有・連携強化という課題に対し、月2回の合同会議を開催。各部門が抱える問題を共有し、組織としての一体感を醸成している。また、患者満足度に直結する駐車場の混雑に対する、利便性向上にも取り組んだ。

これら一連の取り組みは、三役の指導力によるものだけでなく、職員一人ひとりの努力と協力があって初めて成り立つものだ。加藤院長は「当院の職員はみんな頑張ってくれており、本当に感謝しています」と深い敬意を示しつつ、「今の成績に甘んじることなく、今後も患者さんのためにできることを続けていきたいです」と意欲を見せている。

 

→徳洲新聞1525号掲載

 

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