和泉市立総合医療センター

肝胆膵外科手術の質担保と外科医師確保

和泉市立総合医療センター(大阪府)は「高度技能専門医修練施設」に認定された。これは、難易度が高い肝胆膵(肝臓、胆道・胆嚢、膵臓など)の外科手術を安全に提供するとともに、実施できる外科医の育成を図るために、日本肝胆膵外科学会が設けた制度。認定されるには、厳正な審査をクリアしなければならない。認定はAとBの2区分あり、同院はB。国の地域がん診療連携拠点病院に指定されていることから、より専門性の高いがん診療を目指し、2023年に肝胆膵外科を開設、実績を重ねてきた。

診療科立ち上げから2年で達成

肝胆膵外科手術は肝臓、胆嚢・胆管、膵臓などの疾患に行う治療。悪性腫瘍をはじめ、胆石症、胆嚢炎、膵炎といった良性疾患も対象となる。肝胆膵は消化器の一部だが、各臓器が互いに密接にかかわっており、悪性腫瘍の場合は周囲の臓器を合併切除するなど、消化器外科手術のなかでも、とくに難易度が高いと言われている。

難しい手術を安全かつ確実に行える外科医の育成を目的に、日本肝胆膵外科学会は2008年に高度技能専門医制度を開始。同資格を取得するために、あわせて設けられたのが高度技能専門医修練施設だ。高度技能専門医は外科専門医、さらに消化器外科専門医の資格を有し、そのうえで同学会が認定した修練施設で一定期間、高難度の肝胆膵外科手術の経験を積むなどトレーングをしなければならない。

修練施設に認定されるには、まず日本消化器外科学会専門医制度指定修練施設に認定され、かつ高度技能指導医あるいは高度技能専門医が1人以上(常勤)在籍している病院でなければならない。そのうえで日本肝胆膵外科学会が定めている高難度の肝胆膵外科手術を年間50例以上行っている施設を修練施設A、30例以上行っている施設を修練施設Bとしている。こうした基準を満たしたうえで、手術の内容に関する記録、術後合併症の有無、在院日数といったデータを提出し、審査をクリアすれば認定される。

和泉市立医療センターは従来、肝胆膵領域の手術を消化器外科で実施。年間20例弱を行っていたが、23年4月に肝胆膵外科高度技能指導医の資格をもつ田中肖吾・肝胆膵外科部長が入職し、肝胆膵外科を開設、以後、同診療科で対応することとした。

「当院は国指定の地域がん診療連携拠点病院でもあることから、より専門性の高い診療を行おうと、新規診療科として肝胆膵外科を標榜することにしました」(田中部長)

→徳洲新聞1508号掲載

 

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