徳洲会グループ

厳しい状況が鮮明に 新年度を目前に危機意識を!

一般社団法人徳洲会(社徳)は3月29日から2日間、3月度の徳洲会グループ医療経営戦略セミナーを開いた。2月度経営分析では、グループ全体の医業収益は前年同月比プラスだったものの、医業利益、税引き前利益は、ともに前月比・前年同月比マイナスとなり、引き続き事業計画には達しなかった。例年、4月の業績は大きく落ち込む傾向から、解説した大橋壯樹・副理事長は危機意識をもつよう呼びかけた。

2月度は、病床利用率が計画を上回り、入院に関する部分では健闘したものの、外来の落ち込み、人件費や経費の伸びなどが大きく、それらの影響から「頑張っていただいていますが、なかなか利益に結び付いていません」(大橋・副理事長)。とくに人件費が急激に伸びている状況に懸念を示した。

ブロック別では、引き続き沖縄や離島が総じて堅調。好調な病院が自院の取り組みを紹介する場面も見られ、医業利益率(単月)1位の名古屋徳洲会総合病院の加藤千雄院長が、許可病床(350床)を使いきる雰囲気づくりを説明した。ER(救急外来)では空床状況を貼り出し、非常勤を含めたERの医師に周知したり、ER以外の医師にも医局会や院内メールで、ベッドの状況がわかるように努めたりしていることを紹介した。

その成果もあり2月は満床状態だったことを報告。「入退院支援室をはじめ、全職員が病院運営に協力をしてくれています」と謝意を示した。村松世規・事務部長は「ベッドコントロールのアナウンスに、ばらつきが見られたので整理したところ、機械的に行えるようになり、それが早めの調整につながり、次の患者さんをスムーズに受けられるようになりました」と加えた。

2位の共愛会病院(北海道)は、光野佳代・看護部長が入院患者さんの受け入れについて説明。各病棟の看護師に入院依頼を徹底して受けるように促したり、光野・看護部長、全師長、入退院支援室、医事課で週1回ミーティングを開き、入退院の調整をきめ細かく行ったりしていることを明かした。

また離島ブロックから12位の沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)の藤崎秀明院長が説明。各部署を集めた増収対策会議を2年ほど前から月1回開き、当初は医事課主導だったが、現在は各部署のメンバーが勉強し、皆で積極的に活動している様子を紹介した。また、徳洲会グループ内医師による診療応援増加にともなう非常勤医の減少、医療機器導入の慎重な検討など、支出面での工夫も披露した。

これらをふまえ大橋・副理事長は、あらためて各院長に強いリーダーシップを発揮し、病院運営にあたるよう要請。また「徳洲会グループの良いところ」として、規模や開院時期などが同じようなグループ病院と比較し、良いところがあれば積極的に取り入れることを病院幹部に促した。

最後に、医業収益、医業利益、税引き前利益のいずれもが2024年度の事業計画には到達しない可能性がきわめて高い状況を示唆。例年4月は低調に終わる傾向から、「非常に厳しい」と危機感をあらわにし、出席者に強い口調で奮起を促した。

→徳洲新聞1486号掲載