徳洲会グループ
離島の徳之島でも高い関心
2024年元日に発生し、石川県能登地方を中心に甚大な被害をもたらした「令和6年能登半島地震」。死者数は500人を超え、今なお災害関連死の認定により、その数は増えている。発災から1年が経過し、各地で同災害から教訓を得ようとする活動が活発化、実際に被災地で支援したNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)も当時の活動報告などを通じて協力。1月に厚生労働省厚生労働科学特別研究事業による「令和6年能登半島地震 各保健医療活動チームの活動・連携に関する検証会」に参加し、昨年12月には鹿児島県の徳之島で開かれた防災研修会で講師を務めた。
昨年12月18日には徳之島徳洲会病院の浅野京香看護師が徳之島で行われた「令和6年度防災研修会」(天城町主催)で講演した。テーマは「能登半島地震に学ぶ」。研修会には、地元の役場や自主防災組織、女性連絡協議会、社会福祉協議会、消防組合など各関係者、保健師、一般の方など80人超が参加した。
浅野看護師は本隊第6陣のメンバーとして、同1月30日~2月5日に輪島市で行った支援活動を紹介。看護師として、主に熱傷や褥瘡を悪化させないための処置や環境整備などに取り組んだことを説明した。
平時とは異なる限られた環境のなかでは、さまざまな工夫が求められるとし、地域の訪問看護師と連携したり、徳洲会グループの訪問看護師に相談したりしたエピソードを披露。褥瘡を悪化させないために、実際に現地で行った紙おむつを利用したジェルクッションのつくり方も提示した。また、「災害関連死」にも触れ、とくに高齢の方に対して注意喚起。避難時は診療だけでなく、リハビリテーションや介護も重要な点を指摘した。
これらをふまえ、浅野看護師は今回の活動を①発災から1カ月が経過し、地域医療が再開しつつあるなか、自分たちの撤退を視野に入れた“急性期とは違う”難しいフェーズでの活動だった、②現地にあるものを、現地のやり方で撤退後も引き継げる活動が大切だと感じた、③看護師人生で、とても貴重な経験になった――と総括した。最後に、災害への備えとして自助、共助、公助を、それぞれ解説した。
講演後、参加者からは、「TMATが行っている研修や地域の防災訓練の有無」、「石川県の受援(援助を受け入れる)体制・環境」など、さまざまな質問が寄せられ、関心の高さがうかがえた。浅野看護師は「島から能登の支援に行ったことに驚かれた方も多く、『頑張ってきたんだね』とねぎらいの言葉をいただきました。今回、体験したことを伝えることで、私の生まれ故郷でもある徳之島が少しでも災害に強くなれたらうれしいです」。
→徳洲新聞1481号掲載

