徳洲会グループ

TMAT

2024年元日に発生し、石川県能登地方を中心に甚大な被害をもたらした「令和6年能登半島地震」。死者数は500人を超え、今なお災害関連死の認定により、その数は増えている。発災から1年が経過し、各地で同災害から教訓を得ようとする活動が活発化、実際に被災地で支援したNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)も当時の活動報告などを通じて協力。1月に厚生労働省厚生労働科学特別研究事業による「令和6年能登半島地震 各保健医療活動チームの活動・連携に関する検証会」に参加し、昨年12月には鹿児島県の徳之島で開かれた防災研修会で講師を務めた。

TMATは令和6年能登半島地震発災直後から情報収集、協議し、2日後の1月3日から現地で支援活動を展開。輪島市ふれあい健康センターを拠点に、2月13日までの42日間に延べ94人の隊員をリレー形式で派遣、合計703人の診療を行った。

発災から1年が経過し、各地で同災害を振り返る活動などが活発化するなか、今年1月11日に石川県金沢市で「令和6年能登半島地震 各保健医療活動チームの活動・連携に関する検証会」が開催。同災害での医療チームによる支援規模が過去最大のチーム数と最長の活動期間になったことをふまえ、今後の各種医療チームの連携などを検討する目的で、被災地を支援した13の団体・組織(表)が活動報告や課題を発表した。

TMATも参加し、野口幸洋・事務局長(一般社団法人徳洲会医療安全・感染管理部課長)が登壇。42日間に及ぶ活動を振り返り、発災直後の災害急性期から活動を開始し、前半は医療支援、後半は介護支援を主に行ったことを報告。具体的には、①仮設診療所の設置・運営(災害時診療記録による緊急医療支援)、②避難所内の巡回診療、③感染対策(ゾーニング支援)、④体調不良避難者の救急搬送(市立病院との連携)、⑤介護が必要な避難者(要支援者)のための専用避難所設置と支援――などを挙げ、写真とともに紹介した。

支援活動全体を通じて、石川県庁と輪島市双方の保健医療福祉調整本部、さらには地元の保健師やクリニックと密な連携が図れた点や、医療支援から介護支援にニーズがシフトした段階で派遣するメンバー構成を変えるなど、フレキシブルな対応ができたことを強調した。

また、福祉避難所に指定されている地域の介護施設などが機能不全に陥り、TMATの活動拠点、輪島市ふれあい健康センターが臨時要支援者避難所として、他の避難所の要支援者を受け入れたエピソードを披露。課題としては「中・長期的な介護ニーズへの対応」を挙げ、具体的には「長期的な“チーム”としての派遣」、「引き継ぐべき団体・機関の確保」を示した。

閉会後、野口・事務局長は「今回、急性期の医療支援から介護支援のニーズにまで、継続的に対応したことを高く評価していただきました。隊員をはじめ、かかわった方々に感謝しています」と吐露。「今後も、いち早く被災地に入り医療・介護の多様なニーズに対応するTMATの良さを生かし、関係機関と連携しながら被災された方をサポートしていきたいと思います」。

→徳洲新聞1481号掲載