成田富里徳洲会病院

成田富里徳洲会病院(千葉県)の院内急変対応チーム(RRT=Rapid Response Team)の活動が活発だ。RRTは患者さんのバイタルサイン(生命兆候)の急変を察知し、状態の悪化がわかった時点で迅速に介入、院内CPA(心肺停止)の発生を未然に防ぐための取り組み。同院では医師、看護師、診療看護師、理学療法士、診療放射線技師、救急救命士の多職種でチームを構成している。人口の高齢化とともに、急変のリスクが相対的に高い高齢患者さんの入院比率が高まるなかで、RRTの重要性はますます高まっている。

院内心肺停止の未然防止に期待

成田富里病院では1カ月間のプレ運用期間を経て、2023年4月にRRTが正式に発足した。同院は一般急性期病棟、ICU(集中治療室)、HCU(高度治療室)、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟を有し、多様な患者さんを受け入れているケアミックス病院で、高齢の患者さんを含め、さまざまな病態の患者さんが入院している。

「ドクターブルー(院内で心肺蘇生が必要な事態が発生した場合に医療者を招集する緊急コール)の対応チームはすでに活動していましたが、患者さんの状態が急変する前に早期に介入し、院内CPAの発生を未然に防ぐ仕組みは当時、当院にはありませんでした。そこで、患者さんの急変対応に遅れることがないよう、RRTを立ち上げました」(荒澤恵子・副看護部長)

発足当初のメンバー構成は医師、看護師、診療看護師、救急救命士で、その後、リハビリテーション科や放射線科のスタッフも加わり、少しずつ体制を強化してきた。

リハビリ科の氣田俊輔主任(理学療法士=PT)は「当院には医療安全管理部門のひとつの組織として、職員への心肺蘇生技術の普及などを目的として活動するBLS(一次救命処置)委員会があります。その中で主にリハビリ科の職員が活動の中心を担っており、AHA(米国心臓協会)認定のBLS・ACLSインストラクターの資格を取得した職員もいます」と説明する。

  

同インストラクターの資格をもつ佐藤優美PTは「蘇生技術は、命を預かる医療職にとって必要なスキルです」と意義を強調。RRT活動にとって蘇生技術は欠かせないスキルのひとつであることから、BLS委員会を巻き込みながらRRTの拡充を図ってきた。

インストラクターは全職員向けのBLS講習会や、病院祭の開催時には来場者向けのBLS講習会の運営も担っている。職員向けの講習会は年間6日間(各日2回開催)に分けて実施。BLSの受講経験が少ない新入職員や非常勤職員の受講を必須としている。RRTメンバーでは、看護部の山村巧眞・救急救命士も同インストラクター資格を有する。

→徳洲新聞1474号掲載

 

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