仙台徳洲会病院

仙台徳洲会病院は「令和6年度救急医療功労者厚生労働大臣表彰」を受賞した。同表彰は、都道府県知事の推薦のもと、長年にわたり地域の救急医療の確保や救急医療対策の推進に貢献した個人や団体、医療機関の功績をたたえるもの。今回は全国から個人24人、2団体、11医療機関が選出、同院は団体として受賞した。
同院は1986年の開設以来、救急医療に注力。2022年の新築移転では、ハイブリッドER(救急外来)を整備し、救急医療体制を大幅に強化。ハイブリッドERは、ER初療室の隣にCT(コンピュータ断層撮影)装置を設置し、必要に応じて扉を開放し連携して活用する設備で、診断と治療を同時に進行できる。時間が非常に重要な救急医療で有用だ。近年は年間約6,000~6,700台の救急搬送を受け入れている。
さらにコロナ禍では宮城県からの要請を受け、コロナ病床24床を有するプレハブ病棟を開設。加えて敷地内にプレハブの発熱外来棟の設置、発熱外来棟に隣接する位置にコンテナ型の簡易CT室「CT in Box」を導入するなど、一般診療を継続しながらも救急搬送されるコロナ患者さんを積極的に受け入れる体制を構築。これらの取り組みが評価された。
井上尚美院長が9月9日に都内で行われた表彰式に参加し、濵地雅一・厚生労働副大臣(当時)から表彰状を授与された。表彰式後のインタビューで井上院長は「今回は当院が表彰を受けましたが、長年、救急医療に携わってきた徳洲会全体に対する評価だと受け止めています」と強調。
続けて「当院は今後、診療科を拡充させていきます。年々、増える救急依頼件数に対応すべく、各科での診療体制の向上も図り、今後も地域の救急医療に貢献していきます」と気を引き締める。
→徳洲新聞1465号掲載