湘南鎌倉総合病院

フロアサービスの拡充目指す

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は県の「ロボット実装促進事業」の実施施設として、3年連続で採択された。2021年度と22年度は、新型コロナ対策に資するロボットを取り扱っていたが、今年度は広く施設の課題解決に役立つロボットがテーマ。同事業は、施設が求めるロボットをマッチングし、現場での効果検証をもとに、ニーズに即した改良・開発を支援するのが目的だ。同院は同事業をとおし、複数のロボットを現場に導入(実装)している。

湘南鎌倉病院は今年度のロボット実装促進事業に、職員のアンケートから抽出した3つの課題を提示した。

まず「院内の買い物代行の代替」。歩行困難、もしくは離床できない入院患者さんの買い物代行業務が、看護師や看護補助者の負担となっているためだ。看護師、看護補助者が有資格者として本来の業務に専念できるよう、代替可能な業務をロボットに任せることで、病棟を離れる時間を減らし、より患者さんのケアに注力できるようにする。

次に「院内の移動サポート」。建て替えや増築にともない敷地面積が広がるなか、高齢化による歩行困難者も増加しており、院内の移動が患者さんの負担になっている。そこで、ロボットによる外来通院患者さんへの院内移動サービスの拡充、歩行の補助的支援を行うことで、施設都合での負担を軽減し、社会背景に合致した院内環境へと整備する。

3つ目は「無断離院の防止」だ。歩行可能な入院患者さんの安全管理・確保をロボットの力を借りて強化し、離院による事案発生を防止する。

この後は、県から提示された応募企業の実機を確認したうえで、導入実証するロボットを決定、来年1月頃まで効果検証を行い、2月頃にレポートを提出する計画だ。その後、応募企業とロボットの改良・開発を行い、実際の導入に向けて進めていく。

芦原教之事務長は「提示した課題のひとつは『医師の働き方改革』に資するものです。医師の業務をタスクシフト(業務移管)することで、看護師などコメディカルの負担が増えるなか、ロボットでその負担軽減を図り、より本来の業務に専念できる環境を整えます。もうひとつはフロアサービスの拡充。ロボットと言えば、手術支援ロボットなど臨床にかかわるものに注目が集まることが多いですが、前段階のフロアサービスも病院にとって重要です。ロボットを用いて、事務職員の負担軽減やサービスの強化を図っていきたいと考えます」と説明。

同事業に参画する意図について、「多くの施設で、せっかく導入したロボットが現場のニーズに合わず使わなくなることがあると思います。こうしたミスマッチは、企業側が机上の想定でロボットを開発していることが原因のひとつです。そこで、導入前に現場のニーズとすり合わせる機会があると良いと考え、県のロボット実装促進事業に手挙げしました」と明かす。

→徳洲新聞1419号掲載

 

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