名古屋徳洲会総合病院

名古屋徳洲会総合病院は5月8日から1カ月間、春日井市消防本部の協力により救急車同乗実習を実施した。看護師23人と今年入職した初期研修医2人が参加。救急隊員が現場で、どのような対応をしているか学び、コミュニケーションをとおして連携を強化するのが狙い。

同乗実習は春日井市消防本部で1日に1人ずつ実施。朝9時から救急車の備品チェックを行ったあと待機、出動指令が出たら救急隊員とともに現場に急行し、搬送対応。その後、待機と搬送対応を繰り返し、夕方5時に終了。同乗する救急車の出動は1日に約3~4件。

同乗実習を企画した同院の油谷恵美子・看護部長は、「救急隊員が、どのような思いで現場対応しているのか、受け入れ側も学ぶべきだと思いました」と狙いを説明する。

実習に参加した田藏昴平・初期研修医(1年目)は、出動する時の素早さ、現場で搬送するまでのスピード感に驚いたという。「救急隊員は3人一組で行動しますが、情報を引き出す人、患者さんの処置をする人と、うまく連携していました」と感想を話し、「受け入れ側は、なんでも救急隊員に聞いてしまいますが、現場では限りある設備のなかで対応していることを知りました」と反省。

同じく山田祐里看護師も救急隊員の素早い対応に驚くと同時に、あわてることなく患者さんや家族に不安を与えないように気を遣っている姿に感動。「待機中も書類作成やCPA(心肺停止)に対する訓練などを欠かさず、休まる暇がありません。いろいろな準備ができているからこそ、現場でも落ち着いているのだと思います」と感心する。

同乗実習から戻ったら必ず報告会を行い、感想や学んだことをフィードバックする。なかには搬送先の病院の対応から、自院へ生かせることを提案する職員もいた。金子かの子・看護主任は「実習参加者は〝初心に帰れた〟という感想が多かったです。救急隊員への感謝の気持ちを口にする人もいました」と振り返る。

「これまでは病院側が救急隊合同勉強会や研修受け入れを実施する立場でしたが、今回初めて消防本部に研修をお願いしました。実習参加者は、想定していたより学ぶことが多かったようです。顔の見える関係を築き、連携の強化にもつながった」と油谷・看護部長は評価し、「これからも毎年続けていきたい」と継続の意思を示している。

⇒徳洲新聞No.1089掲載記事