徳洲会グループ

自律して助産ケアを提供できるなど知識・技能が一定の水準に達している助産師を“アドバンス助産師”として認証する制度が2015年にスタートした。これまで2回の審査が実施され、全国で約1万1000人の同助産師が誕生、徳洲会グループにも多数の同助産師が誕生した。妊産褥婦(にんさんじょくふ)や新生児に対して、質が高く安全なケアの提供に貢献している。

アドバンス助産師は、日本看護協会が開発した助産師の評価ツールである助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)のレベルⅢに達していることを客観的に評価する認証制度。日本助産評価機構が認証している。

書類審査とWEB試験があり、認証は5年ごとの更新制。受験するには経験した分娩介助例数100件以上、新生児の健康診査100例以上、必須研修「新生児蘇生法(NCPR)Bコース以上」の受講など条件がある。

これまでに札幌徳洲会病院、千葉西総合病院、湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)、茅ヶ崎徳洲会病院(同)、宇治徳洲会病院(京都府)、岸和田徳洲会病院(大阪府)、吹田徳洲会病院(同)、福岡徳洲会病院、沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)、徳之島徳洲会病院(同)、南部徳洲会病院(沖縄県)などでアドバンス助産師が誕生している。

「助産師としての自分の到達レベルの“見える化”が可能であることに加え、病院として安全・安心な助産ケアを提供していることを対外的に示す指標になると考え、初回の試験を受けてアドバンス助産師の認証を取得しました」と宇治病院の大平実子・看護師長(助産師)

大平師長は2000年に同院に開設したNICU(新生児集中治療室、現在9床)に開設時から勤務。業務経験豊富でNCPRのインストラクターも務めている。

同院には4月20日時点で4人のアドバンス助産師が在籍し、そのうち2人はNICUに所属。NICUの助産師は、低出生体重児や先天性疾患のある新生児のケアやハイリスク分娩の介助、不安を抱える母親など家族の精神的サポートといった家族ケアも重要な役割で、業務の幅は広い。

大平師長は「新生児は意思表示が困難ですが、バイタル(生命兆候)や仕草などから状態を汲み取り、エビデンス(科学的根拠)に基づきながら痛みのケアなどにも積極的に取り組んでいきたい」と意欲的だ。

続けて「助産師としてキャリアアップを目指す方たちにとって、アドバンス助産師の認証取得は良い目標になると思います。モチベーションアップにもつながりますのでチャレンジしてみてください」と呼びかけている。

齊藤文代・看護部長は「NICUに入院する患児の母親は、落ち度がなくても自分のことを責めてしまう傾向があります。正常分娩の妊産褥婦が入院する産科病棟の助産師も、こうした母親の気持ちを理解できるよう、アドバンス助産師にはスタッフ教育でも期待しています」と話している。

⇒徳洲新聞No.1080掲載記事