徳洲会グループ
第9波本格化 緊急リポート

新型コロナ感染症が感染症法上の5類に移行し、間もなく2カ月が経過するなか、再び感染者数が増加、とくに顕著なのが沖縄県だ。本島が最も多く、県は6月8日に医療フェーズ(病床を計画的に確保していくために定める段階)を4から5に引き上げた。
こうしたなか、沖縄県内の徳洲会病院は近隣の医療機関などと連携を図りながら、懸命に対応している。南部徳洲会病院では、一時期4床まで縮小していたコロナ病床を段階的に増床。現在は50床(HCU4床含む)が稼働し、ほぼ満床状態が続いている。「無症状でも陽性と判明するケースが少なくありません。一般救急にも影響が出ており、約20㎞離れた地域から救急車を受け入れることもあります」(大城光子・看護部長)。
中部徳洲会病院もコロナ病床が満床状態。現在、38床が稼働しているが追い付かず、一部の病棟を調整し49人が入院している。地域の救急医療が逼迫しており、6月中旬には1日に46台の救急車、74人の入院患者さんを受け入れた。照屋いずみ看護部長は「少しでも体調の異変を感じたら、まずは、かかりつけ医を受診してほしいと思います。このままでは本当に重症の救急患者さんに対応できません」と切実に訴える。

北谷病院はアフターコロナの患者さんに対応。中部徳洲会病院と連携し、同院から介護施設などへの復帰はまだ困難な方を受け入れている。喜納幸美・看護責任者は「発熱外来の患者さんも急増しています。陽性率も高く、検査を受けた方の8~9割に上ります」と指摘する。
本島だけでなく、離島も深刻な状況だ。6月26日に石垣島の医療フェーズが本島と同じ5に引き上げられた。石垣島徳洲会病院は外来や介護施設からのコロナ陽性者の入院、島内の県立病院から軽症になったコロナ患者さんの転院を受け入れている。友寄幸子・看護部長は「発熱外来は午前中だけで50人程度対応します。あらためて予防が大事です」と呼びかける。
→徳洲新聞1396号掲載