徳洲会グループ
徳洲会看護部門はスペシャリスト育成の一環で、「ホスピタリティ認定者育成コース」を制定した。徳洲会独自のホスピタリティに関するコースは初の試み。患者さんや職場のスタッフに対し、ホスピタリティを実践できる基本的マナーを身に付けるのが狙いだ。第1回目の試験では24人が受験し、4人が合格した。
徳洲会看護部門はホスピタリティの意味や方法論を理解し、現場で実践、指導できる看護師の育成を目的に、認定者育成コースを制定。2016年度の看護部門教育担当責任者で湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の八木沼正子・看護部長は、「徳洲会グループの医療・看護サービスの質を上げるためにつくりました」と背景を説明し、「ふだんの何気ない行為が、患者さんに対し失礼に当たることもあります。あらためてホスピタリティとは何か考えてほしいと思いました」と狙いを明かす。
同コースは、まず社会人として身に付けたいマナーとして初級を設定。2日間にわたる講義を受けた後、簡易診断テストでの評価が高く、上司から推薦された者が受験資格を獲得。筆記試験、面接試験に合格すると認定される。年数は決まっていないものの、認定は更新制を予定。また中級など、より高いレベルのコース設定も今後、検討していく。
講義ではホスピタリティの定義や患者さん中心の考え方の重要性、さらに立ち振る舞い方や話し方、態度など具体的なメソッド、同僚などに対するマナーなどを学ぶ。
3月には第1回目の試験を行い、24人が受験。筆記試験では、尊敬語や謙譲語の使い分け、会議や会席での席次など基本的なマナーに関する知識、面接試験ではノックやドアの開け方から始まり、挨拶の仕方、名刺の渡し方など技術を審査した。面接の試験官を担当した八木沼・看護部長は「日頃から意識していないと、頭では理解していても、とっさには行動できないもの。試験を受けた人は自分の課題が見えたと思います」。
ホスピタリティ初級者に認定されたのは湘南藤沢病院の加藤文子・副看護部長、榛原総合病院(静岡県)の西川典子・看護師長、札幌徳洲会病院の大島由加子・看護師長、札幌東徳洲会病院の西脇貴広・看護副主任の4人。
加藤・副看護部長は「ホスピタリティは患者さんに受け入れられるための土台になるため、看護師が生き生きと仕事をするのに必要なことです。身に付いていたほうが仕事の幅も広がります」と指摘する。
「ホスピタリティ初級者の認定を受けたことで、院内でも堂々と活動できるようになります」と八木沼・看護部長が説明するように、認定者は今後、講師として院内研修などを積極的に行い自院スタッフのホスピタリティの底上げを図っていく。
湘南藤沢病院では早速、加藤・副看護部長が院内に発足した患者満足度を向上させるための委員会の副委員長に就任。身だしなみのルールとして、感染予防のため指輪や腕時計を装着しないことを決め、今後も病院全体で取り組んでいく予定だ。
八木沼・看護部長は「できれば各病院に最低1人は認定者を出し、徳洲会グループの看護の質の底上げに貢献していけたら良いと思います」。徳洲会看護部門では現在、教育の仕組みづくりに力を入れている。スペシャリストコースとして、「ホスピタリティ認定」に加え、「手術看護認定」、「生活支援技術指導者」の2コースの立ち上げを予定している。
⇒徳洲新聞No.1080掲載記事

