横浜日野病院

認知症治療病棟と精神科急性期治療病棟を新設

日野病院(神奈川県)は2月1日、現在地に新築オープンする。病院名も「横浜日野病院」に変更。同院は2002年に徳洲会グループ入りし、同時に新築移転先を探したが、難航。このため現病院に隣接する駐車場に新築した。建て替えに合わせ個室を44室設置。認知症治療病棟と精神科急性期治療病棟(11月から稼働)も新設した。患者さんの症状に合わせ、地域に密着した精神科医療を実践していく。

徳洲会グループ唯一の精神科単科病院

新病院は地上6階建て、敷地面積約5,539㎡、延べ床面積約8,384㎡。現病院は本館と別館のふたつに分かれていたが、ひとつの建物で一体的な治療ができる体制を整えた。

「地域のこころの病に寄り添い、患者様一人ひとりの『社会復帰』を目指し地域と共存する『地域密着型』の病院」をコンセプトに設計。外観は3色に塗り分け周囲の緑多い環境に溶け込んでいる。住宅街にあるため、住宅側の壁面は開口部の向きや大きさなどを工夫し、互いの視線や生活音を気にせず過ごせるようにした。

同院は横浜市に多く見られる傾斜地に建っており、形状を生かしてフロアをゾーニング(区分け)している。公道に接し車の行き来が多い1階は、厨房や事務室など管理部門を集約。医療機器や資材などの搬出入もスムーズだ。

スロープを上がった3階に外来や精神科デイケアを設置。待望の売店もオープンする。3階はエントランスフロアにもなっており、2・4・5・6階の各病棟には、ここからエレベーターで移動する。病棟はフロアごとに差し色を変え、何階にいるかがすぐわかる。

病棟機能も拡充し、主に認知症と診断された高齢患者さんを受け入れる認知症治療病棟を2階に開設。新たに設置した生活機能訓練室などを用いて、精神科医師と作業療法士(専従)の指導の下、1日4時間以上、週5日以上の生活機能訓練を行うなど、認知症治療に注力。医療機器はCT(コンピュータ断層撮影装置)を導入予定で、認知症の診断などを院内で完結したい考え。

また、現病院の解体が終わった後の11月には、3階に精神科急性期治療病棟40床もオープン予定。多様な精神疾患を有する地域の急性期の患者さんの受け入れに対応し、入院患者さんの4割以上を3カ月以内に自宅などに退院させることを目指す。従来から行っている精神科訪問看護にもより力を入れ、地域に暮らす精神疾患をもつ患者さんも支えていく。

 

→徳洲新聞1372号掲載

 

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