関東地方
東京西病院は模擬審査受審
湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)は国際的な医療機能評価であるJCI認証の更新審査に合格した。JCI認証は3年ごとの更新制。2016年に初回審査を受け、今回で2回目の更新。また、20年にJCI認証を取得した東京西徳洲会病院が23年2月の更新審査に向けモックサーベイ(模擬審査)を行った。

JCI認証は医療の質や患者安全の観点から14カテゴリ、1100項目を超える審査項目があり、高いハードルをクリアしなければ取得できない世界標準の第三者評価。徳洲会では現在、11病院が取得している(表)。
湘南藤沢病院は10月17~21日にかけ本審査を受けた。サーベイヤー(調査員)は3人で、現地とオンラインのハイブリッド形式で実施した。
同院JCI事務局の大橋恵・看護主任は「サーベイヤーの講評では、全体的に改善の仕組みが院内に構造化されているという評価をいただきました。ただし合格のみが目的ではなく、昨夏に実施したモックサーベイでの指摘事項などのなかには、改善がまだ不十分な取り組みもあります。計画的に改善活動を継続していきたい」と抱負を語る。
髙力俊策院長は「医療安全や医療の質に関して世界基準の文化を院内に根付かせるためのツールとしてJCIはとても利用価値が高いです。JCIの審査を受けていないグループ病院にもエッセンスを伝えることで水平展開し、全体のレベルアップを図っていくことが可能ではないかと感じました」と展望する。
東京西病院は10月27、28日にモックサーベイを実施。現地とオンラインのハイブリッド形式で行い、JCI認証取得病院の湘南鎌倉総合病院(神奈川県)、岸和田徳洲会病院(大阪府)、札幌東徳洲会病院、南部徳洲会病院(沖縄県)の職員がサーベイヤーを務めた。
初日に東京西病院の渡部和巨院長が病院概要や品質改善構造についての説明、それに対するサーベイヤーからのインタビューに始まり、複数のチームに分かれ院内各部署のラウンドなどを実施。適切な医療を行っているかをチェックするカルテ(診療録)レビューや、危険物、汚染物を含む物品の適正配置を確認する現場トレースなどを丹念に行った。渡部院長は「きめ細かいチェックをしていただき感謝します」とサーベイヤーに謝意を示し、来年2月の本審査に向け意欲を見せる。
東京西病院JCI事務局の田川陽介・課長補佐は「指摘していただいた改善事項を、各カテゴリのリーダーを中心に期限を決めて対応していきたい」と今後の方針を示す。
→徳洲新聞1370号掲載