徳洲会グループ
2トレーニングコースに力 TMAT
NPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)は院内外での災害対策力向上に向け、病院防災コースと国内災害医療支援トレーニングコースを実施している。それぞれのコースを紹介する。

病院防災コースは院内の防災意識を高め、有事の際に対応できるようにするもの。開催前日にインストラクターがトリアージ(緊急度・重症度選別)エリアの作成などに関し実際の病院の構造を下見し、内容に反映。講習では病院防災の基本を学ぶほか、組織図の作成やトリアージエリアの策定、シナリオを用いた机上トレーニングなどを行う。また、2018年に起きた北海道胆振東部地震の際に、グループ病院がブラックアウト(全域停電)を経験したことを踏まえた実践的な講義も実施した。
今年は5月から11月までに札幌東徳洲会病院、笠利病院(鹿児島県)、高砂西部病院(兵庫県)、茅ヶ崎徳洲会病院(神奈川県)、八尾徳洲会総合病院(大阪府)で開催。 高砂西部病院の梅原法恒・資材課副主任は「災害への意識が高まりました。災害時に何ができるか、病院全体で考えていきたいです」と意気込む。
国内災害医療支援トレーニングコースは、TMAT隊員として国内で災害医療支援を行ううえで必要な知識を身に付けるプログラム。グループワークを中心に災害やTMATの活動について学ぶ。
直近では11月13日に湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)で第27回を開催、同院のほか四街道徳洲会病院(千葉県)などから合計29人が参加。湘南藤沢病院の髙力俊策院長らが講義を行った。武蔵野徳洲会病院(東京都)の松本布紀子・麻酔科医師は「基礎知識を得られた。いずれは活動に参加したいです」と抱負を語った。
→徳洲新聞1368号掲載