徳洲会グループ

徳洲会グループの介護部会は2月12日から2日間、宇治徳洲会病院(京都府)で2015年度訪問看護ステーション(訪看ST)管理者研修を行った。全国から22人が出席し、他事業所の取り組みなどを交えながら、運営などについて学んだ。昨年、介護部会担当理事に就任した一般社団法人徳洲会の福島安義・副理事長も講師として同研修に初めて参加した。
同研修は徳洲会グループの訪看ST管理者を対象に年1回開催。経営・運営管理能力や徳洲会の理念の遂行能力を養うのが狙い。
今回は2日間で計8つの講義を行った。初日は茅ヶ崎駅前訪看STの鈴木恵子所長による講義でスタート。
厚生労働省などのデータを示しながら、全国の訪看STの現状と課題について説明した。このなかで、鈴木所長は全国の訪看STは約7700カ所に上り、近年、増加傾向にあることを示唆。
今後の課題については、マンパワーの確保を指摘し、理由として規模の大きい事業所のほうが看取りを含めサービス、経営ともに安定していることなどを挙げた。あわせて小児や精神疾患の患者さんへの対応強化も訴えた。最後に鈴木所長は「これらの展開を視野に入れ、地域ナンバーワンの事業所を目指してください」と呼びかけた。
この後、経営指導や事業計画に関する講義、宇治病院の大河治子・副看護部長による「地域から臨床現場に戻って思うこと」をテーマにした講義が続いた。大河・副看護部長は宇治徳洲会訪看STの初代所長。その経験を交えながら、参加者に「患者さんがどんな状態で自宅に戻られるのか、もっと医療の現場を知ってほしい」と投げかけた。
最後に福島・副理事長が「徳洲会グループの医療介護事業に期待すること」と題し、講義。徳洲会グループの理念や戦略、歴史、日本の医療のなかでの位置付けなど、グループの概要を説明した。講義のなかで、福島・副理事長は地域包括ケアシステムや在宅医療・介護を重視する国の施策のなかで、訪問看護の重要性を改めて強調。
公的な医療・介護保険の枠にとどまらず、「医療や介護、あるいは地域など広い視点から柔軟な発想で、それぞれの役割や運営を考えてほしいと思います」と呼びかけた。好例として徳洲会グループのドラゴンクリニック(秋田県)を挙げ、「いろいろなアイデアを出して地域における在宅の先端を担ってください。法令順守など、わからないことがあれば、いつでも相談に乗ります」と促した。
2日目は宇治徳洲会訪看STの宮城理恵所長が機能強化型訪看STをテーマに、一般社団法人徳洲会大阪本部の奈良原啓司・経営対策室課長が法令順守や施設基準などをテーマに講義した。認知症対応として介護老人保健施設岸和田徳洲苑(大阪府)の田畑美惠子・介護副主任が「認知症ケアの実践~ユマニチュード~」と題して講義した。
最後に「徳洲会グループの看護介護が目指すもの」と題し、一般社団法人徳洲会の吉﨑和子・介護事業担当部長が講義。今後の訪問看護に期待することとして、「人の暮らしを視野に入れたケア」を挙げ、患者さんの早期回復への支援とセルフケア機能の維持・向上、さらに暮らしを見据えた在宅医療、介護との連携の重要性を強調した。
厚生労働省が掲げる地域包括ケアシステムや在宅医療・介護連携推進事業の具体的取り組みなどについて説明した後、最後に各所長に望むことを列挙。
①社会の動きに乗り遅れない、②地域包括ケアシステムの主役になる、③現状に満足せず、一歩先を、④その人の「健康と生活を守る」看護の提供、⑤訪問看護の真髄を理解してもらう努力を惜しまない――の5項目を紹介し、「訪看STは所長で決まります」と激励した。
⇒徳洲新聞No.1022掲載記事(PDFが開きます)

