徳洲会グループ

坂本・前日看協会長が講演

徳洲会医療安全管理部会は7月23日、今年度のスキルアップ研修をオンライン開催した。第1部では、日本看護協会前会長の坂本すが東京医療保健大学副学長が講演。第2部では、徳洲会ネバーイベントプロジェクト(NEP、決して起こしてはならない事象を防ぐためのグループ全体の取り組み)コアメンバーの佐藤一彦・東京西徳洲会病院副院長と玉井洋太郎・湘南鎌倉総合病院(神奈川県)血液内科部長がNEPの状況について報告した。

当日は、グループ病院で医療安全に携わる医師や看護師ら270人が参加した。坂本副学長は「横断的な医療安全活動」をテーマに講演。日本の医療安全の歴史を紹介した後、医療安全の現状と課題を提示した。医師会などと協力して行った全国の医療安全管理者に対する調査で、「最も困難な業務」は「安全文化の醸成」だったことや、部下をもたない医療安全管理者が多く、求められる役割と実態が乖離している点を指摘した。

他にも「相談できるネットワークがない」、「評価方法が不明確で、やりがいや達成感が得られない」などを挙げ、組織的な課題が多いことを強調した。

そのうえで組織ガバナンスを解説。病院に求められるガバナンスを説明し、多職種協働が求められる現在は組織横断的な活動が不可欠とし、組織にとっての“横串” となり得る手法として「プロジェクトの創設」などを示した。

最後に「心理的安全性」について説明。スタッフが安心して発言・意見できる環境とともに、失敗を許容し失敗から学ぶ組織風土が医療安全文化の醸成に重要とし、対話や情報開示、協力などが心理的安全性を高めるとした。「異論の出る組織こそ健全」と提言し、講演は終了した。

佐藤副院長と玉井部長は輸血、手術、薬剤など8つのテーマについて、インシデント・アクシデントレポートの分析結果や今後の方針を示した。部会長の大坪まゆ美・一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部部長が挨拶し、次回は心理的安全性をテーマに研修を開く考えを参加者に伝えた。

→徳洲新聞1352号掲載