徳洲会グループ

緊急リポート
7月に入り新型コロナ感染症が急拡大している。連日、各地で1日当たりの新規陽性者数が過去最多となり、22日には全国で19万人超と過去最多を更新した。この第7波のピークが見えないなか、医療現場では救急医療の逼迫や通常診療の一部制限が報じられるなど影響が出ている。徳洲会グループも家庭内感染や保育所の臨時休業などで出勤できない職員が相次ぎ、厳しい状況だが、各施設内外で連携・協力しながらコロナ対応とともに通常の救急・診療などを継続すべく懸命に努力している。徳洲会病院のコロナ対応を緊急リポートする。

発熱外来が急激に患者増 コロナ病床が満床状態も

1日当たりの感染者数が3900人を超える北海道(7月21日時点)では、札幌徳洲会病院の8床あるコロナ病床が満床となっている。発熱外来の患者さんも増えており、松野玉枝・看護部長は「発熱外来は受診者が増え、混み合っています。また、一部病棟で小規模なクラスターが発生し、感染対策の担当者を中心に対応していますが、当該病棟の新規入退院を停止するなど影響が出ています」と危機感をあらわにする。

軽症の患者さんがほとんどだが、高齢の場合には注意が必要という。のどが痛い→食事を摂れない→脱水になる→原疾患が悪化――このような負の連鎖が起こり得るためだ。同院は院内の警戒指数を最高レベルに引き上げた。「常時マスク着用や個食といった従来からの標準予防策のほか、会議は30分まで、研修などはオンラインで実施、不要不急の外出禁止、道外渡航禁止など、あらためて対応を厳格化しています」(松野・看護部長)。

「7月上旬から徐々に発熱外来を受診する患者さんが増えはじめ、ここにきて一気に拡大しています。人手が足りず私も発熱外来を手伝う日があります」。こう話すのは仙台徳洲会病院の佐藤裕恵・看護部長。入院患者さんも増加傾向で、19日時点で14人が入院。同院は月に6日程度、入院が必要なコロナ患者さんに対応する輪番病院に指定されており、自宅やホテルで療養中に状態が悪化した患者さんの受け入れも行っている。

同院は4月の新築移転にともない、新病院の7階に感染症に対応できる病棟(24床)を設けた。陰圧個室より陰圧レベルは下がるが、病棟全体を陰圧環境にすることが可能だ。また、バイタル(生命兆候)の自動入力などを行えるスマートベッドシステムや、感染対策しながら安全に移送できる陰圧車いすなども活用し、感染拡大の防止に努めながら患者さんの対応に努めている。グループ病院のなかでインフルエンザの報告例が散発的に見られるようになってきたことから、インフルエンザに対する検査体制も整備していく方針だ。

九州でも各地で感染者が急増。福岡徳洲会病院は24床のコロナ病床(中等症)を確保し対応。通常どおり救急も受け入れているが、同院でも濃厚接触などで出勤停止の職員が増加、7月中旬には各部署で3~6人の看護師が勤務できない日もあった。瀬上希代子・看護部長は「マンパワーが不安定ななかでの対応を余儀なくされ、正直、スタッフに疲労がうかがえます」と窮状を訴える。

鹿児島徳洲会病院でもコロナ病床10床中9床が稼働。倉掛真理子副院長は「行政と連携し、検査や発熱外来などを実施しています。間もなく医療従事者のワクチン4回目接種の連絡が届く予定なので、今後も気を引き締めて臨みたい」と決意を示す。鹿児島県の離島にある徳洲会病院は今のところ小康状態だという。

宇和島徳洲会病院(愛媛県)は7月22日時点で入院患者さんはいないが、隣の圏域で病床使用率が6割を超えたこともあり、県の会合では他圏域からの搬送に備え病床確保を要請されたという。梶原優子・副看護部長(感染管理者)は「子どものいるスタッフが多いので、家族を含めた健康チェックと積極的な検査を院内で周知しています」と体制の維持に躍起だ。

→徳洲新聞1348号掲載