徳洲会グループ

安全に「専門性」発揮

一般社団法人徳洲会(社徳)は「診療看護師規程」と「特定看護師規程」を施行した。徳洲会グループ統一の管理規程の作成は、診療看護師(NP)と特定看護師が専門性を発揮し、安全に業務遂行できる体制を構築するのが目的。各病院・施設は診療看護師管理委員会、または特定看護師管理委員会を組織し、同規程を遂行していく。現在、徳洲会グループにはNPが14施設29人、特定看護師が26施設87人在籍。

医師の働き方改革に寄与

両規程は今年4月1日に施行後、各病院・施設で運用しながら、診療看護師管理委員会、特定看護師管理委員会が検証し、年度内には見直しのための会議を設ける計画だ。

坂本部長は「現場で働く多くのNPや特定看護師の協力のおかげで規程が完成しました。とくに水準5を定義し、徳洲会グループ内では実施しないと足並みを揃えられたのは良かったと思います。より安全に業務遂行するための指針が示せました」と強調。

さらにNPや特定看護師の重要性に関し、「たとえば熱が出てCV(中心静脈カテーテル)を抜去しなくてはならない時など、医師が忙しくてリアルタイムに患者さんに医療を提供できないこともありますが、こうした医療の隙間を埋めていける存在になります。また、多職種をつなぐリーダー的な役割を担い、グループ全体の看護の質向上にも寄与します。結果的に『医師の働き方改革』にも貢献すると考えます」と期待を込める。

診療看護師とは

日本NP教育大学院協議会および日本看護系大学協議会が認める大学院で養成課程を修了し、協議会の資格認定試験に合格した者を診療看護師(Nurse Practitioner:NP)と呼称。NPは「看護の心で患者に寄り添い、患者の診療を通じてチームをつなぎ、生活の質・医療の質を支える看護師」を目指し活動を行う。

特定看護師とは

徳洲会グループでは特定行為研修を修了した看護師の名称を「特定看護師」としている。医師または歯科医師が特定看護師に診療の補助を行わせるために、あらかじめ作成した「手順書」に沿って行う。特定行為にあたっては病院・施設で医師と協働し、手技を確認しながら合意形成を図り、看護ケアを提供する。

→徳洲新聞1341号掲載