徳洲会グループ
ウクライナ難民支援で9日からモルドバ入り
現地NGOと連携し医療ニーズなどを探る
国内外の災害医療に取り組むNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)は、5月9日から1週間の予定でモルドバ共和国に調査隊を派遣する(6日現在の情報)。モルドバはロシアによる軍事侵攻を受けたウクライナから多数の難民が流入している国のひとつ。TMATはモルドバのNGOと連携し、4月から生活物資や医薬品の提供などを通じたウクライナ難民支援を開始。並行して継続的な支援活動を行うためのクラウドファンディングも実施した。今回の派遣ではTMAT隊員が実際に支援先を視察し、現地NGOと今後の支援方法・支援先などを協議、医療ニーズの調査なども行う。
5月以降も支援金を募集
継続的な支援活動を展開していくため、TMATは4月1日から1カ月間、クラウドファンディングによる支援金の募集を実施。多くの賛同者による協力の結果、期間満了を待たずに目標額の1000万円に到達した(4月30日時点で1435万3850円)。支援活動の長期化を見据え、5月以降も引き続き支援金(クラウドファンディングではなく通常寄付)の募集を継続している。
TMATは4月上旬から各種物資の支援を実行しており、モルドバの首都キシナウから北に約100㎞のカザネシュティ村に避難した難民に衣服や調理・食事器具、食料などを支援した。
「カザネシュティ村にはウクライナ南部で戦闘の激しかったムイコラーイウという町からの避難者が身を寄せています。支援の手が届きにくく、着の身着のままで避難してきた経済的に厳しい方々が多いことから、生活物資の支援を行いました」(TMAT事務局員でロジスティクス統括の野口幸洋・一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部課長補佐)
また、黒海に面したウクライナ最大の港湾都市オデーサからキシナウにある農業大学の寮に避難している難民にも生活物資を支援した。
さらに、ウクライナ国内の病院からの要望に基づき抗生物質や解熱・鎮痛剤、止血剤、ガーゼなどを支援。ウクライナ国内では流通ルートが遮断され、医療物資が不足する状況が続いている。ウクライナ国外から医療物資を持ち込むにはウクライナ当局発行の許可証が必要なため、モルドバ国内で医療物資を調達後、許可証を取得しウクライナ国内の団体を通じて病院に医療物資を届けた。
今回、TMATが調査隊として派遣したのは、国内外の災害医療活動で先遣隊隊長などを務めた湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の河内順・副院長兼主任外科部長と、武蔵野徳洲会病院(東京都)の原田生代美看護師(ロシア語通訳兼)、野口・課長補佐の3人。
8日夜の旅客機で日本を出国し、トルコを経由して9日にモルドバ入りする。
「モルドバでは多くの難民が流入し医療逼迫が起こっているという情報もあります。TMATは医療チームですので、モルドバ国内の医療機関の視察を行うことも考えています。現地のニーズをふまえ物資支援・医療支援など今後の支援策を検討していきます」(野口・課長補佐)
→徳洲新聞1337号掲載

