福岡徳洲会病院
コロナ禍によりオンライン受審
湘南鎌倉総合病院(神奈川県)、札幌東徳洲会病院、南部徳洲会病院(沖縄県)、福岡徳洲会病院、岸和田徳洲会病院(大阪府)はJCI認証を更新した(更新順)。昨年11月から12月にかけて、各病院がオンライン受審し、今年に入り正式に合格(更新)の知らせを受けた。同認証は国際的な医療機能の第三者評価で、評価基準は世界で最も厳しいと言われている。徳洲会グループは医療の質向上を目的に、現在11病院が同認証を取得している。
世界で最も厳しい評価基準
JCI認証の審査は通常、多様な国籍のサーベイヤー(調査員)が病院を訪れ行われるが、コロナ禍のためオンラインで実施。どの病院もカメラを搭載した端末で院内各所を映しながら、病院職員にヒアリングするかたちで進めた。
審査結果が前回より改善 ──福岡病院
福岡病院は12月6日から5日間、審査を受けた。最初に乘富智明院長ら病院幹部がサーベイヤーに病院全体について説明し、コロナ禍を含む品質管理や倫理に関する枠組みを提示。
医療安全について、グループで定めている行動規範や年1回実施している職員の満足度調査に触れたり、各部署から病院幹部が報告を受ける頻度などを示したりした。
その後、最終日まで院内の各所をチェック。
カートで端末を動かしながら、部署ごとに所属スタッフがサーベイヤーからの質問に答えた。サーベイヤーから主に環境、患者さん対応、質に関するデータが問われ、具体的には、コロナ疑いの患者さんの見分け方、ICU(集中治療室)の環境(陰圧レベルなど)、救急車を用いた搬送の件数、医薬品の保管(麻薬や劇薬の施錠管理、廃棄方法など)などを説明した。ER(救急外来)では、どの救急カートでも医薬品の場所、種類、数量が同一かどうか尋ねられたり、カルテをもとに症例を説明したりした。入院率や再受診率などを答える場面も見られた。
審査の結果、Not met(不適合)の項目はゼロ。Partially met(部分適合)は15項目、ほかはすべてMet(適合)で、初のJCI認証更新。今回、中心的な役割を担った鬼木秀徳QIセンター係長は「たえず改善活動に取り組んでいますが、自分たちだけでは限界があります。JCIは、あらゆる部署が関連してくるので、職員が一丸となり結果が出せたと思います」と笑顔。「Partially metが前回の半分以下となり、着実に進化している手応えを感じています」。JCI認証とは
世界中のベストプラクティス(最良の実践)に基づく国際的な医療機能に関する第三者評価。1994年に設立され米国を本拠地とする非営利組織「Joint Commission International」が実施しており、一定の基準をクリアすれば認証が取得できる。
審査はJCIに所属する多様な国籍のサーベイヤーが行う。サーベイヤーは毎回ランダムで選出され、実際に審査対象施設を訪れ、医療の質と患者安全を中心に評価する。審査項目は13カテゴリー、約1,200項目に上るなどハードルは高い。結果は項目ごとにNot met(不適合)、Partially met(部分適合)、Met(適合)と示され、必要に応じ改善計画を提出する。
認証期間は3年間で、3年ごとに更新審査をクリアしなければならない。世界で1,000以上の施設が認証を取得しているが、日本では現在30施設しかない。
徳洲会グループは医療の質向上と患者安全を図るため基幹病院を中心に取得を推進。2012年の湘南鎌倉総合病院(神奈川県)を皮切りに、現在11病院が認証を取得している。受審にあたり、当初はJCIのコンサルタントを招聘してモックサーベイを行っていたが、最近は職員のみで実施するなど、経験値を生かしている。
→徳洲新聞1330号掲載



