湘南鎌倉総合病院
コロナ禍によりオンライン受審
湘南鎌倉総合病院(神奈川県)、札幌東徳洲会病院、南部徳洲会病院(沖縄県)、福岡徳洲会病院、岸和田徳洲会病院(大阪府)はJCI認証を更新した(更新順)。昨年11月から12月にかけて、各病院がオンライン受審し、今年に入り正式に合格(更新)の知らせを受けた。同認証は国際的な医療機能の第三者評価で、評価基準は世界で最も厳しいと言われている。徳洲会グループは医療の質向上を目的に、現在11病院が同認証を取得している。
世界で最も厳しい評価基準
JCI認証の審査は通常、多様な国籍のサーベイヤー(調査員)が病院を訪れ行われるが、コロナ禍のためオンラインで実施。どの病院もカメラを搭載した端末で院内各所を映しながら、病院職員にヒアリングするかたちで進めた。
“質と量”の両立に寄与 ──湘南鎌倉病院
2012年10月に徳洲会グループで初めてJCI認証を取得した湘南鎌倉病院は、昨年11月に3回目となる更新審査を受け合格した。審査は11月8日から5日間、オンライン形式で実施。3人で構成するサーベイヤーは海外からリモート(遠隔)で参加した。カートに載せたWEBカメラ付きの端末をサーベイヤーごとに用意し、随行員を務めた同院職員がサーベイヤーの要望に沿ってカートを移動させ、病院幹部や職員へのインタビュー、各部署のラウンドや各種記録の確認などを行った。
同院は昨年6月、グループ内のJCI認証取得病院の協力を得てモックサーベイ(模擬審査)を実施。その時の指摘事項の改善や、審査基準のバージョンアップへの対応を進めてきた。これと並行し、各部門の部門長が3チームに分かれ、医療安全や感染対策、施設安全など、さまざまな観点から現場の確認を行う“SKOラウンド”や、院長などが各現場を回る“四役ラウンド”などを実施。モックサーベイ後は、ふだんよりもラウンドの頻度を増やし審査に備えた。
初回審査の準備段階からJCI認証取得プロジェクトを推進してきた権藤学司・副院長兼脊椎脊髄センター長は「医療安全や医療の質が底上げされ、“質と量”の両立につながっているのを感じます。コロナ禍の当初から標準予防策など感染対策を実践してこられたのも、JCI基準が定着していたおかげです」と評価。
篠崎伸明院長は「審査の有無にかかわらず、病院を挙げて日頃から質の高い、安全な医療の提供に努めていきたい」と抱負を語っている。
JCI認証とは
世界中のベストプラクティス(最良の実践)に基づく国際的な医療機能に関する第三者評価。1994年に設立され米国を本拠地とする非営利組織「Joint Commission International」が実施しており、一定の基準をクリアすれば認証が取得できる。
審査はJCIに所属する多様な国籍のサーベイヤーが行う。サーベイヤーは毎回ランダムで選出され、実際に審査対象施設を訪れ、医療の質と患者安全を中心に評価する。審査項目は13カテゴリー、約1,200項目に上るなどハードルは高い。結果は項目ごとにNot met(不適合)、Partially met(部分適合)、Met(適合)と示され、必要に応じ改善計画を提出する。
認証期間は3年間で、3年ごとに更新審査をクリアしなければならない。世界で1,000以上の施設が認証を取得しているが、日本では現在30施設しかない。
徳洲会グループは医療の質向上と患者安全を図るため基幹病院を中心に取得を推進。2012年の湘南鎌倉総合病院(神奈川県)を皮切りに、現在11病院が認証を取得している。受審にあたり、当初はJCIのコンサルタントを招聘してモックサーベイを行っていたが、最近は職員のみで実施するなど、経験値を生かしている。
→徳洲新聞1330号掲載



