札幌徳洲会病院

札幌徳洲会病院は特定行為研修を修了した看護師に対し、院内で特定行為区分の各行為ごとに5症例の個別研修を行い、質の担保を図っている。同研修は、同院で最初の特定看護師が誕生した2018年にスタート。特定行為研修の修了者が安全に特定行為を実践できるか評価すると同時に、院内に特定看護師の存在を周知するのも目的のひとつだ。

札幌病院で1人目の特定看護師である看護師特定行為研修センター責任者の角野友香理・看護副主任は「徳洲会グループ病院の診療看護師は1年間のローテーション研修を実施している施設があると思いますが、特定看護師には一本化された個別研修がなかったため、特定行為の質を担保するために独自の研修制度を設けました」と振り返る。

同院は特定行為区分の各行為ごとに5症例の個別研修を実施。医師もしくは角野副主任による観察評価に加え、レポート評価も行い、レポートには観察評価に対する振り返りや患者さんのフィジカルアセスメントの結果、自身が考える特定看護師の役割、自身の課題などを記載する。

研修期間は設けておらず、「栄養に係るカテーテル管理(中心静脈カテーテル管理)関連」や「動脈血液ガス分析関連」など行為数の少ない区分では1~2カ月、行為数の多い「呼吸器関連」では短くても3カ月ほどかかる。人により業務が忙しく個別研修を受ける時間が取れないため、研修期間が長引くケースもある。

角野副主任は「20年度から当院も特定行為研修の指定研修機関に認定されました。その実習でも各行為区分に関する症例が必要となりますので、個別研修とかぶらないように、看護師特定行為研修センターが調整をしています」と強調する。

個別研修は院内に特定看護師の存在を周知する意味合いもある。とくに院内で特定行為研修を開始する以前は、特定看護師が活動するための土台づくりにも寄与していた。現在は医局会や師長会での定期報告、「特定行為NEWS」の定期発行などにより、院内への周知を促進。また、特定看護師ワーキンググループを月1回開催するなどして、特定看護師間の連携や情報共有、個別研修修了後のフォローアップも強化している。

今後の展望として角野副主任は「特定看護師の人数が増えると質の担保が難しくなってきますので、個別研修後のさらなるフォローアップ、また産休・育休後のフォローアップも考えていきます」と意欲的。また同院は地域医療をともに高めていきたいという考えから、4月からの特定行為研修で、地域の病院・施設を対象に外部生の募集も実施する計画だ。

徳洲会病院では33施設に特定看護師が在籍しているが、個別研修の内容は統一されていないのが現状。一般社団法人徳洲会は4月施行の予定で「特定看護師規定」を作成中だが、同規定には特定行為研修を修了した看護師に対し、「原則として1年以内に各行為区分ごと5症例以上の個別研修を行う」ことを記載する見込みだ。

→徳洲新聞1325号掲載

 

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