徳洲会グループ

“断らない救急”掲げ受け入れに尽力

緊急リポート第3弾
新型コロナウイルス第6波が依然として続き、2月5日には全国の新規陽性者数が初めて10万人を突破、まん延防止等重点措置の適用は計36都道府県となった。家庭内感染や保育所の臨時休業などで職員が自宅待機を余儀なくされたり、PCR検査の試薬が不足したりと、感染力の強い「オミクロン株」が与える影響は甚大だ。「まん防」適用地域にある徳洲会病院を中心に、コロナ対応を緊急リポートする。

全国でも感染者数が多い首都圏に立地する徳洲会病院は、発熱などコロナを疑う症状があると救急搬送先の調整に時間がかかる「救急搬送困難事例」が頻発するなか、“断らない救急” を掲げ受け入れに尽力している。また、PCR検査や抗原検査の試薬に関しては、一部を除き多くの徳洲会病院で足りている状況だが、徐々に入手が難しくなってきている。

羽生総合病院(埼玉県)は、周辺の分娩施設からコロナ陽性で出産間近の妊婦さんの入院受け入れ要請が短期間に複数あり、対応に追われた。いずれも自然分娩予定の妊婦さんだったが、感染リスクを減らすため帝王切開に変更し、無事に出産を終えた。「救急では、10回以上断られた遠方の患者さんを受け入れるケースも少なくありません。とくに夜間の搬送が増え、手薄な時間帯のため職員の負担が増しています」と青木三栄子・看護部長は吐露する。

病床逼迫が深刻化

千葉西総合病院はプレハブのコロナ病棟(50床)がほぼ満床。小林裕子・看護部長は「地域の高齢者施設などでクラスター(感染者集団)が発生し、入院を受け入れることが多いのですが、その施設でクラスターが終息しないと帰せません。そのため疑似症用の本館内31床もつねに満床です」と病床逼迫が深刻化。

東京西徳洲会病院は発熱外来の受診者が目立って増加。鳩山悦子・看護部長は「多いと1日に300人近くにも上ります。入院も増え70代以上の高齢の方が多いです。酸素投与を要するケースが多く、悪化すれば気管挿管し人工呼吸器での管理が必要となる患者さんもいます」と予断を許さない状況だ。

神奈川県の湘南鎌倉総合病院は、県の臨時医療施設で軽症・中等症のコロナ患者さんに対応。治療後または重症化した際の受け入れ先に苦慮する状況が続いているが、本院や県内のグループ病院とも協力し、ベッドコントロールに努めている。八木沼正子・看護部副院長は「1月末から“みなし陽性”の臨床診断も始まりました。コロナ患者さんは急激に増えています」と警鐘を鳴らす。

湘南藤沢徳洲会病院でも逼迫した状況が続き、確保した42床はつねに満床に近い状態。8日から外来で中和抗体療法を実施するためのプレハブ棟の運営も開始した(4床を午前と午後で稼働し8人分)。さらに鈴木理絵・看護師長は「県で重点観察対象者以外への架電対応がなくなるため、当院としての対応を検討しています」と明かす。

榛原総合病院(静岡県)もコロナ病床がほぼ満床(10床)。点滴による抗体療法も開始した。

岐阜県の大垣徳洲会病院は、中和抗体療法に対応するため2床を確保。県からの依頼で1月末より患者さんの受け入れを始めた。西村なおみ看護部長は「TRC法を用いた検査の試薬の在庫はまだ大丈夫ですが、抗原検査も含め、患者さんと職員の接触の程度で検査内容を選ぶよう会議で話しています」と慎重な構えを見せる。

→徳洲新聞1325号掲載