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現在可能となっている主な日帰り手術

下肢静脈瘤 [湘南鎌倉総合病院]

手術跡を嫌うニーズにも応える

下肢の静脈瘤は生命に関わるほどではないが、不快感が増し、美容の上でも気になる。しかし入院をするわけにもいかず悩んでしまう。だからこそ簡単な日帰り手術に注目が集まっている。

 足の静脈は心臓から最も遠く、重力に逆らって流れなければならない。そのため他の静脈より流れにかかる負担が大きく、血流が鬱滞してしまう。下肢静脈瘤は最初軽い痛みや不快感がある程度だが、次第に静脈が浮き出て盛り上がり、傍目にはっきり分かるようになってくる。ひどくなると静脈瘤の中に血栓ができ、しこりとなって歩く時にも痛みを感じ、湿疹や潰瘍になり血管が破裂して出血する場合さえある。

 湘南鎌倉総合病院で、年間約500件の下肢静脈瘤の日帰り手術を担当している小銭太朗外科医長は説明する。
「現在、下肢静脈瘤には大きく分けて3つの治療方法がとられています。1つは保存的治療と呼ばれ、足首の運動をしたり弾性ストッキングをはくことで、拡張した静脈瘤を圧迫するなどの方法。日常生活の中で下肢の鬱滞をできるだけ減らすような生活療法です。

 2つ目は静脈瘤に血管を固める薬を注入してつぶしてしまう硬化療法。そして3つ目が、手術による治療方法です」

 手術は大きい瘤の周囲を縛って切断した上で切除する「瘤切除」と、深部静脈と表在静脈の接合部を縛って切断する「高位結し」、静脈自体を抜き取る「ストリッピング」の三つの術法が使われる。

 これまでは、血流の約9割を占める深部静脈が開通していれば、静脈瘤を生じている補助的な表在静脈を摘出しても全く問題がないため、長い間、くるぶしから腿の付け根までの表在静脈の全長を抜き去るストリッピングが行われてきた。この術法だと傷口も大きく、抜き取る部分にそって20ヵ所近くの傷跡が残ってしまう。しかも、神経を損傷してしまう可能性も高く、数日の入院が必要であったという。

女性に多いのが特徴

「当院では表在静脈を部分的に切除しながら、瘤切除や硬化療法を組み合わせることで、創の数、手術時間、神経損傷などの合併症の減少になる選択的ストリッピングを行っています。また、静脈の抜き取りにも神経を損傷しないような方法をとっていますから、患者さんの負担は大幅に少なく、日帰り手術が可能になりました」

 下肢静脈瘤になりやすいのは男性より女性。特に妊娠をきっかけに発病することが多いという。長時間立ったままの仕事に従事する人や、肥満、高血圧、糖尿病の人なども注意が必要だ。
「下肢静脈瘤の手術は美容上の問題が起こりやすく、患者さんの満足度にも大きな開きがあるので、手術を受ける前にしっかりとした説明をし、患者さんに納得してもらうように努めています。最終的には、患者さん自身で決めていただきます」

 日帰り手術を受けた患者さんに応えてもらったアンケートでは、手術後の痛みに関しては97%の方が我慢できる程度であったとし、仕事への復帰も3〜4日で半数、主婦業への復帰は2〜3日で9割近くが可能となっている。



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