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徳洲新聞ニュースダイジェスト

徳洲新聞PDF版

徳洲新聞2017年(平成29年)1/16 月曜日 NO.1065 過去のダイジェスト

湘南藤沢徳洲会病院
難治性神経障害に新治療法
MR下集束超音波装置で臨床研究

湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)は、脳を対象としたMRガイド下集束超音波治療(MRgFUS)装置を導入した。これはMRI(磁気共鳴画像診断装置)と超音波装置を組み合わせた医療機器で、MRIによってリアルタイムで目的部位の位置・温度を確認しつつ、超音波を患部に集束させ焼灼(しょうしゃく)する。脳神経領域への利用は昨年12月に薬事承認を受けたばかりだが、薬効に乏しい難治性のパーキンソン病や本態性振戦に効果が期待できることから、同院は将来的な保険適用をにらみ臨床研究を準備、今年度中の開始を目指している。

 

「MRgFUS は治療直後から効果を確認できるので、患者満足度は高いと思います」と亀井総長(左から2番目)

本態性振戦やパーキンソン病の運動神経障害には身体の一部が意に反して細かく震える症状があり、文字がうまく書けなかったり、箸がうまく使えなかったりしてQOL(生活の質)に大きな影響を及ぼす。

薬物療法が治療の第一選択だが、薬効の乏しい難治性症例には従来、震えに関与する脳視床VIM核を脳外科的手術により、細い電極を留置して焼灼する「定位熱凝固療法」や、当該部位に電極を、前胸部に電気発生装置を埋め込み、電気刺激を持続的に与えて神経活動を抑える「深部脳刺激療法(DBS)」などの治療法を実施してきた。

しかし、これらの治療には頭蓋骨に小さいとはいえ孔を開けるという心理的抵抗感や手術に関連する合併症などの問題があり、治療の障壁となっている。

MRgFUSは超音波を利用してVIM核を焼灼するため、一切の外科的侵襲を加えることがなく、早期に社会復帰が可能な治療法。

「当院では現在、適応のある方にはDBSをお勧めしていますが、頭蓋骨に孔を開けることに抵抗感を覚える患者さんは少なくありません。その点、MRgFUSはDBSと同程度の成績でありながら患者さんの精神的負担を軽減できます」と、同機の導入を推進した亀井徹正総長はメリットを強調する。

MRgFUSは、MRIの寝台部分に据え付けられたヘルメット型の超音波装置に頭部を入れ、その状態でMRIに入ってリアルタイムで撮像しつつ目標とする部位に超音波照射する治療法。

まずタンパク質が凝固しない50度以下の低温で照射し、照射位置を微調整したのち、1024本の超音波を目的部位に集束させ、約60度の温度で神経を少しずつ焼灼する。MRI画像を見つつ照射位置を調整でき、脳深部の温度をリアルタイムでモニタリング可能なことや、標的部位が2㎜と極めて微小なことなどから、精度の高い焼灼が可能だ。

局所麻酔で治療中も患者さんの意識はあるため、少し焼灼するごとに、その場で文字や円を描いてもらって震えの程度を確認、必要に応じて追加照射する。万が一有害事象が発生した場合も、機器の安全装置により直ちに照射を中止することができ、安全性も高い。

治療直後から効果を確認できるため、「患者さんの満足度は高いと思います」(亀井総長)。

一方、デメリットは、超音波をしっかり通すために剃髪(髪を剃ること)が必要なことや、新しい治療法で長期予後データがなく現在は根治可能と言われているものの将来的に再発の可能性がゼロでないこと、骨は超音波を吸収しやすく、とくに頭蓋骨の厚い東洋人のなかには同治療法が効きづらい人もいることがある。

生活に支障が及ぶほどの震えのある方は同治療法の適応だが、亀井総長は骨の厚さなど治療前に十分にチェックしたうえで、実施の可否を判断する方針。「本当の適応を見極め、実施基準を明確化したい」と意欲的だ。

課題は治療に要する時間。同治療にはMRIが必須だが、治療に数時間要し、その間は同機を診断用途に使用できない。同院には2台のMRI装置があるが、ほぼ検査の予約で埋まっており、「MRgFUSが保険収載された暁には、治療用にもう1台、MRI装置を導入することも視野に入れています」(亀井総長)。

MRgFUSが効果を発揮すると期待される疾患のひとつ、本態性振戦は原因不明の震えが生じる病態を指す。人口の2.5~10%程度に発症するとの報告(日本神経治療学会ガイドライン)があり、国内に少なくとも約300万人の患者さんがいるとの推計がある。震えの症状は生命の危険はないもののQOLが著しく低下するため、治療の意義は大きい。

瀬戸内徳洲会病院
加計呂麻徳洲会診療所とともに離島医療を支える
ウェブ動画で紹介

上山院長(右)と伊藤敬子リポーター

「どんな場所でも生命だけは平等だ!」

徳洲会グループはインターネット上の動画サイト「YouTube」に、グループ病院の取り組みを紹介する番組を毎月配信。

今回は鹿児島県の奄美大島の南端、近くに加計呂麻島が見え、島と海が織りなす風情豊かな立地にある瀬戸内徳洲会病院を訪ねた。同院は1999年に開設、これに先立つ89年には加計呂麻島に加計呂麻徳洲会診療所がオープン、病診連携の下、地域医療を支えている。

徳洲会のホームページにあるこのバナーをクリックすると、番組にアクセスできる

瀬戸内病院は徳洲会グループ外の診療所とも積極的に連携、また訪問診療・看護にも注力している。上山泰男院長は今後の課題について、とくに終末期のあり方に言及し「地域のコミュニティが努力する必要があります」と強調。

加計呂麻診療所の朴澤憲和所長(瀬戸内病院内科部長)は離島医療について「徳洲会グループで情報共有できるシステムがあればいいですね」と指摘している。

番組へのアクセスは、徳洲会グループのホームページ(http://www.tokushukai.or.jp)のトップ画面にあるバナー「どんな場所でも生命だけは平等だ!」をクリック!

湘南厚木病院
“社長会”で医療講演

横浜銀行頭取主催の勉強会

右から湘南厚木病院総務課の岩壁秀夫副主任、川村頭取、石橋部長、同院経営企画室の山下尚子室長

湘南厚木病院(神奈川県)の石橋和幸・心臓血管外科部長は、横浜銀行の川村健一・代表取締役頭取が主催する“社長会”に招待され、横浜市内で医療講演を行った。社長会は、同行が神奈川県内に事業所を有する有力企業23社の経営者を招き、川村頭取や同行役員、日本銀行横浜支店長が参加し、年4回開催する勉強会。同院は地元の大手金融機関との連携強化を図ると同時に、地域経済を支える企業への医療情報の提供を通じて、地域貢献や認知度向上につなげたい考えだ。

同院は予防医療強化の一環で、地域の事業所にインフルエンザ予防接種を推奨するなど院外活動を積極的に展開。約3年前、篠崎伸明前院長(現・湘南藤沢徳洲会病院院長)時代に横浜銀行厚木支店の職員を対象に同接種を実施。それが縁で今回の医療講演が実現した。

講演で石橋部長は、高血圧や高脂血症、糖尿病について、診断基準や薬剤、改善方法などを解説。「日々の生活習慣の改善により、薬を減らすことができます」などと呼びかけた。

川村頭取は「良い企業経営には健康な体が欠かせません。とても参考になりました」。他の参加者からも「ふだん、気になる生活習慣病についてまとまった話を聞けて良かった」と大好評だった。同院はこれを機に院外でのピーアール活動のさらなる強化を図る方針だ。

徳洲会医療安全部会
患者さんとの橋渡し
医療メディエーター 養成で研修会

ロールプレイは本番さながらに白熱

徳洲会グループの医療安全部会は2日にわたり、茅ヶ崎徳洲会病院(神奈川県)で医療メディエーター(医療対話推進者)養成研修会を開催した。メディエーション(関係の調整)の考え方をもつ職員を養成し患者さんと医療者間に生じる誤解や理解不足を補いたい考え。

メディエーターは患者さんと医療者の間で発生するさまざまなトラブルや相談事などの際、第三者的立場で両者の対話の橋渡しをする役割を担う。今回、医師、看護師、コメディカル、事務職員など多職種の計30人が受講し修了証を手にした。

講師は、医療メディエーションの第一人者である和田仁孝・早稲田大学大学院法務研究科教授、志賀隆・北福島医療センター副院長、増田伊佐世・榛原総合病院(静岡県)副看護部長。

まず和田教授がメディエーションの定義や対話の重要性、具体的な方法論を講義した。メディエーターは両者の関係再構築を目標に対話の場を設け、第三者的立ち位置で双方の言い分を受け止め、自身の意見は出さず質問をとおし対話を推進する。

患者さんは、当初示していた問題とは別の問題を抱えていたり、医療者との間に認識のズレや互いの情報不足による誤解が生じていたりする場合が多い。

和田教授は「怒りの感情は、不安や焦りなど別の感情の二次的な表出で、対話のなかで『インタレスト(本当の欲求)』を開くことが大切」と指摘。

患者さんも自身のインタレストに気付いていないことが多く、対話を通じ双方がそれに気付くことで、関係改善の糸口となると強調した。

講義の後、患者さん役、医療者役、メディエーター役に分かれ、ロールプレイを実施。日常よく聞かれる苦情から遺族からの訴えなど重い内容まで多くの対話を体験した。

志賀副院長は「メディエーターは相手の話を、興味をもって聞くこと、落としどころを無理に探さないことが大切です」。増田・副看護部長は、「自院にもち帰り、さまざまな場面でメディエーションスキルを活用してほしい」と笑顔を見せた。

徳洲会グループ
中間研修会を開催
1年次研修医111人

CV カテーテル挿入のハンズオンセミナーの模様

徳洲会グループは1年次研修医中間研修会を開催した。19病院から111人の初期研修医が千葉県内の会場に集まり、2日にわたって研鑽(けんさん)を積んだり交流を深めたりした。

初日冒頭、徳洲会グループ研修委員会委員長の田村幸大・大隅鹿屋病院(鹿児島県)副院長が「2年次になると離島やへき地の病院で地域医療研修を行い、ある程度のところまで、ひとりで診療しなければならない環境に置かれます。その時に役に立つ情報を提供し、勉強のきっかけにしてもらえればと研修会の内容を考えました」と挨拶。

続いて症例クイズ大会を実施。12チームに分かれ、実際に経験した症例をもとに実施すべき検査や治療方針などを5択式のクイズにして出題した。教育的意義の高い出題を行ったチームと、得点の高いチームのそれぞれ上位3チームを表彰。出題では、宇治徳洲会病院(京都府)が1位、湘南厚木病院(神奈川県)・東京西徳洲会病院・羽生総合病院(埼玉県)・名古屋徳洲会総合病院の混成チームが2位、岸和田徳洲会病院(大阪府)が3位。得点は、宇治病院が1位、大隅鹿屋病院と湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)が同点で2位だった。

このあと、エコーガイド下でのCV(中心静脈)カテーテル挿入に関するハンズオンセミナーを行った。実際の機器と人型のトレーニング用模型を用い、真剣な手つきと眼差しで練習に励んだ。また、徳洲会グループ専門研修部会部会長の佐土原道人・岸和田病院副院長が「新専門医制度の概要について」と題し、現行制度との違いなどを解説。

初日最後は田村副院長が「人工呼吸器トラブルシューティングセミナー」をテーマに、気道内圧、流量、換気量を波形で示すグラフィックモニターの見方や異常が現れた場合の対処法などをレクチャーした。2日目は緊急気道管理やCT(コンピュータ断層撮影)カンファレンスなどのプログラムに取り組んだ。

冬場に準備したい漢方薬は?

漢方薬はさまざまな生薬を複合的に組み合わせた薬で、一剤でいろいろな症状を解消したり、和らげたりする。寒い冬は特に、漢方薬を常備していると安心できる。

 

笠利病院(鹿児島県)の岡進院長は「日本では製薬会社が話し合い、すべての漢方薬に統一した番号があります」と話す。岡院長が冬場に用意しておきたい漢方薬として挙げるのは127番の麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)。「麻黄附子細辛湯は、とくに高齢者の風邪の初期に良く効きます。くしゃみ、鼻水、寒気など、『風邪のひき始めかな』と思ったら、すぐに服用します。引き始めであれば、一服で、すぐに症状が取れることが多く安心です。早ければ早いほど効果も早めに出るでしょう。若年者(60歳以下)の同症状には葛根湯(01番)が良いかも知れません。同じく早めの服用が大事です」。

岡院長は若い頃、葛根湯(かっこんとう)を服用していたが、年齢とともにきつく感じ始めたという。ある時、漢方医学研究所の松田邦夫院長の講演で、葛根湯から麻黄附子細辛湯への切り替えの話を聞き、自分で試したところ服用後にきつさも体のだるさもなくなった。「体調を崩してしまえば診療ができず、患者さんに迷惑がかかります。私の診察室の机の引き出しには127番を常に置いており、症状が出始めると、すぐに服用しています。患者さんにも漢方を見せ、この話を交えながら、説明をしています」(岡院長)

静仁会静内病院(北海道)の井齋偉矢院長は「私の患者さんのなかには、寒くなると処方を希望される漢方薬があります。代表的なものが当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょう)とう(38番)。冷える部位は主に手足で、しもやけの特効薬でもあります。冷えることによって、頭痛や腹痛や腰痛が出現する人にも有効。しかし、最近は当帰四逆加呉茱萸生姜湯でも手足が温まらない人が増える傾向にあり、究極の温め漢方薬が麻黄附子細辛湯です」。井齋院長は「漢方薬は、体を温める応答を引き出す力をもっています。体内での熱産生は、主に褐色脂肪細胞の仕事。筋肉が熱を産生していると思われますが、筋肉は褐色脂肪細胞では不十分な時にブルブル震えて熱を追加産生しているのです」と解説。褐色脂肪細胞の働きを促進している、アディポネクチンというホルモン様物質が体を温めるという。

日本婦人科病理学会
子宮体部病変など議論
湘南鎌倉総合病院 手島部長が学術集会長

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の手島伸一・病理診断部長は12月3日、同院で開催された第45回日本婦人科病理学会の学術集会長を務めた。民間病院所属医師が同学術集会の会長を務めるのは初めて。学術集会のテーマは「子宮体部病変」で、子宮を中心に卵巣、卵管、膣(ちつ)など婦人科領域の病理標本の切り出し方、染色法、診断、分類などについて熱い議論を展開した。

 

切磋琢磨する必要性を強調する手島部長

病理診断とは、患者さんの身体から採取した組織や細胞を顕微鏡で子細に観察し、疾患の有無や疾患名、病期、悪性度、治療効果などを判断する医行為を指す。さまざま検査法のなかでも該当箇所の組織・細胞を直に調べる検査のため、その結果をもって診断名が確定するケースが多く「最終診断」ともいわれる。

しかし、「組織の形態変化は連続性があり、はっきりと区切りが付けられるものばかりではありません。時に白か黒か判断に迷う症例もあります」と吐露するのは湘南鎌倉病院の手島部長。最終診断となることが多いだけに、見誤ってしまうことがないよう、病理医は学術集会などを通じ切磋琢磨(せっさたくま)する必要性があることを強調する。

同学会は実際の標本を持ち寄って、顕微鏡で互いの診断が合っていたかどうか確認する鏡検と、症例検討・特別講演の2部構成。

鏡検は全国から診断に難渋した症例14例が集まり、各担当病理医から症例の詳細な情報とともに、「診断は妥当か?」、「術前に予測は可能だったか?」などディスカッションポイントを記した書面が用意された。参加者はそれを念頭に標本を顕微鏡で観察、診断名などについてほかの参加者らと議論する場面が見られた。

鏡検は診断に用いた実際の標本を供覧するため、当該医師の実力がつぶさにわかる。「時に厳しい反論を受けることもありますが、だからこそ勉強になります」(手島部長)。

鏡検では実際の標本を参加者らが観察、診断の妥当性などを確認

症例検討・特別講演の部では、同院の工藤まどか病理医が症例検討で「卵巣奇形腫由来の腹膜偽粘液腫と考えられる1例」をテーマに発表、同院の大沼一也・産婦人科医がランチョンセミナーで「子宮内膜漿液(しょうえき)性腺がん― It’s not so easy tomake the diagnosis(診断は容易ではない)―」と題し講演した。

工藤医師の発表では、腹膜偽粘液腫の分類や定義について参加者らと協議。工藤医師は、同疾患は大半が虫垂腫瘍原発であるものの、まれに卵巣が原発巣のこともあり、鑑別には粘液の広がりの詳細な観察と、CK20、CK7の免疫染色が有用であることを報告した。

大沼医師は講演で、子宮内膜漿液性腺がんは浸潤の有無にかかわらず予後が良くないことを指摘。早期発見、他の臨床医との情報共有が大切だが、同疾患は場所によって形態が大きく異なり、「漿液性腺がんと呼んでよいか判断に難渋することもあり、形態学の限界を感じます」と漏らした。

同疾患の診断にはp53、p16の免疫染色が有効と見られ、同染色があれば「確信がもてなくても、漿液性腺がんの可能性があることを医療チームで情報共有すべき」と強調していた。

同学会は鎌倉を巡るミニツアーも用意するなど趣向を凝らし、「評判は上々でした」と手島部長は笑顔。開催にあたって同院事務職員の多くのサポートがあったことを明かし、謝意を示していた。

山下・湘南厚木病院経営企画室課長
健康テーマにマーケ活動
全国医療経営士実践研究大会で発表

ディスカッションで発言する山下課長(舞台上右)

第5回全国医療経営士実践研究大会が名古屋市内で2日間行われ、湘南厚木病院(神奈川県)の山下尚子・経営企画室課長(医療経営士3級)が口演した。

山下課長は“健康”をキーワードに、地域ニーズに応える環境づくりやマーケティング活動など、自院の取り組みを発表した。

とくに「予防」に焦点を当て、病院が地域の健康づくりの拠点として健診・予防医療に積極的に取り組む必要性を強調。平均寿命ではなく「健康寿命の延伸」が重要とし、地域・行政・企業と共に推進することが地域のため、ひいては医療費抑制にもつながるとした。自院の具体的な取り組みとして、地域の元気高齢者を対象としたボランティアクラブの発足や、健診バスの活用などをアピール。外国人への取り組みにもふれ、中国人を対象に初日に東京・銀座で買い物、2日目に自院での人間ドック、3日目にアウトレットでの買い物と、富士山の観光で静岡県を訪れるメディカルツーリズムを紹介した。

医療講演にも言及し、医療従事者による疾患などをテーマとした講演はもちろん、制度に関する内容では医事課や広報など事務職も精力的にかかわっている点を示した。最後に院外の勉強会に積極的に参加していることを明かし、「事務力で病院経営を支える人になる」ことを目標に掲げ締めくくった。

さまざまな病院の取り組みを学ぼうと多くの人が参加

その後、同セッションの発表者がディスカッションを行い、来場者も含め病院経営について議論。このなかで人型ロボット「Pepper」の活用について意見を交わす場面があり、山下課長は自院でも導入し、サービスの質向上などを検証していることを説明した。

大会終了後、山下課長は「相手に理解いただけるように伝える・伝わる発表に努めました。事務力を強化し、病院経営を支えられる人物になれるように前進します」と目を輝かせていた。

医療経営士とは

「医療機関のマネジメントに必要な知識や経営課題の解決能力を有する人材」として、一般社団法人日本医療経営実践協会が認定している民間資格。1~3級まである。同協会によると、登録医療経営士は3,764人(2016年12月現在)。内訳は病院勤務者が最も多く、次いで金融機関、医療関連企業勤務者。

新生児 血液浄化療法を施行
福岡徳洲会病院
MEと連携し透析

「さらにステップアップできるように今後も努力していきたい」と松本医長

福岡徳洲会病院は呼吸や代謝の異常、腎機能の低下、重症感染症などが見られる新生児に対して血液浄化療法(透析など)を実施している。昨年夏には生後2日目(体重600g未満)の新生児に施行し、その後、無事に回復した。

これまでの治療は交換輸血(体の中の血液と輸血の血液を入れ替える)が主流だったが、新生児に使用できる医療材料や装置の進歩により、近年、新生児の血液浄化を行う医療施設が見られるようになった。

NICU(新生児集中治療室)で血液浄化療法を実施

しかし、「まだまだ実施している施設は少ないのが現状です」と、福岡病院の松本隼人・小児科医長は指摘する。「治療を行うには知識はもちろん、看護師や血液浄化装置の準備、治療中の管理、操作などを担う臨床工学技士(ME)との円滑なコミュニケーションが欠かせません。一般的な小児科では血液浄化療法(透析)を行わないため、実施できる施設がなかなか増えないと考えられます」。

福岡病院は治療に関する知識習得やMEとの連携強化に努め、2011年から新生児の血液浄化療法を開始。MEは24時間いつでも対応するという。「いずれもシビアなケースですが、患者さんが良くなるために少しでも役に立てればという思いでかかわっています」と小畠勝司・臨床工学科副技士長。同院は現在まで血液浄化を11人の新生児に実施している。

乳がん啓発イベント
湘南鎌倉総合病院

参加者からの質問に応じる田中部長(左から3人目)

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は、乳がんの早期発見や検診の早期受診を推進するピンクリボン運動に賛同し、第1回湘南鎌倉マンモサタデー・乳がんサポートミーティングを開催した。医師、薬剤師、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、事務職員など多職種がかかわり、地域から70人超が参加し盛況だった。

診断から治療、乳房再建を紹介するパネルや、触診体験用の乳房モデル、ウィッグ(かつら)などの展示に加え、休憩用のカフェスペースも用意。「診断と手術治療」、「薬物療法」、「乳房再建」をテーマに講演も行った。

同院乳腺外科の田中久美子部長は「検査や治療の正しい知識を知っていただくことはとても大切。来年も、よりニーズに合った内容で開催したい」と話した。参加者からは「治療後に発症するリンパ浮腫について知りたいと思って来ました。詳しい説明を聞けて良かった」と好評だった。

Book Review
『心電図ハンター 心電図×非循環器医① 胸痛/虚血編』

“ビミョーな心電図”の指南書

増井伸高 著 (中外医学社刊、定価3,800 円+税)

心臓疾患の発見に欠かせない心電図検査。札幌東徳洲会病院救急科の増井伸高医師はこれまで、同院で開催した研修医や医学生向けのセミナーや学会のワークショップなどの場で、心電図の読み方を繰り返しレクチャーしてきた。その経験をふまえて非循環器医を対象に執筆したのが本書だ。

心電図の解説本はすでに多数存在するものの、「どうしたらよいか迷う心電図の勘所やその後の対応が書いてある指南書が臨床現場には必要」(増井医師)との思いから筆を執った。

本書は、いわゆる心電図読影のABC本ではなく、ER(救急外来)の現場に立つ第一線の臨床医らしく、「非循環器医目線で『ビミョー』な心電図ばかり」を集めた実践の書である。

非循環器医が悩んだ症例を疑似体験し、考えながら学ぶことを通じて、急ぐべき症例とそうではない症例を見分け、アンダートリアージ(緊急性が高い症例を低く見積もる)とオーバートリアージ(緊急性が低い症例を高く見積もる)を防ぐ能力を身に付けることが狙いだ。

全20章からなり、それぞれ冒頭に心電図症例を掲げ、判断や対応のポイント、その他臨床現場で役立つ情報などを簡潔かつ丁寧に解説。企画・構想・執筆に約1年を費やした。続編の「失神・動悸/不整脈編」も2018年に刊行予定。

榛原総合病院
大規模災害の初期対応強化
マグネット人形で机上訓練

榛原総合病院(静岡県)は「大規模災害院内シミュレーション研修」を実施した。災害発生初期の院内対応強化が狙い。マグネット人形を用いる机上訓練で、今回で2回目。当日はコメディカルと事務職の主任クラスを中心に、約30人の職員が参加した。

 


ER にトリアージを終えた患者さんを搬送(右)。マグネットは患者さんを示すタイプだけでなく輸液などモノに関するタイプも

研修は、地域で直下型の地震(マグニチュード8.5)が発生、観光バスの転倒事故なども起こり多数の負傷者が榛原病院に搬送――との想定の下で行った。

はじめに松下文彦副院長が研修の概要を説明し、一次トリアージの方法や指揮命令、情報伝達などに関する災害医療の原則を解説。その後、ワンフロアに災害対策本部、トリアージ(重症度選別)ポスト、ER(救急外来)、手術室・病棟・HCU(高度治療室)・CCU(冠疾患集中治療室)・透析室と4つのブースを設け、職員を配置し、それぞれが役割を果たすとともに、他ブースと連携を図りながら想定した患者さんに対応していった。

この実習に用いるのがマグネット人形。同研修の最大の特徴ともいえ、患者さんや医療者など人型のタイプだけでなく、使用機器やベッドサイドモニター画面などを示すモノ型のタイプも用意した。各ブースにはホワイトボードを設置、そこにマグネットを貼ったり、情報を書き込んだりしてシミュレーションする。

各ブースは離れているため、たとえばトリアージポストから患者さんを搬送する場合、トリアージタグに見立てた付箋を患者さんのマグネットに貼付し、それをERや病棟など適切なブースに持ち運ぶ。「マグネットを動かしたり、ブース間を移動したりしなければならず、単なる机上訓練よりも臨場感が出るのが、この研修の良いところです」(松下副院長)。

タイムアウトでは全員が集まり、うまくいかなかった点などを振り返る。アドバイスを送る松下副院長(左から3 人目)

実習では適宜タイムアウトを設定し、全員で問題点と解決策を協議。この日は情報伝達の方法に関する課題が多く上がり、とくに災害対策本部への連絡・報告に関する指摘が寄せられた。

研修は半日で終了。災害対策本部を担当した杉田直祥・患者支援センター副主任(MSW)は「送られてくる情報を、いかに整理して関係部署に伝えるかが難しかった。ただ実際に災害が起こったら、もっと難しいと思う」と気を引き締めていた。

研修の実施に携わった西村知子・看護主任は「ふだんの救急医療の延長で行う場面や、各エリアが別々に動く場面が見られました」と課題を指摘。災害医療では“いかに多くを助けるか”の視点が求められるとして、「話し合いを重ね、より連携を密に図る必要があるでしょう」と今後に期待。

松下副院長も「災害時に外部と連絡が取りづらくなる地域性に鑑みると、院内で対応できる体制づくりは大変重要」と強調し、全職員が参加できるよう同研修の継続に意欲を見せた。

防災訓練 自治会と合同で実施
大垣徳洲会病院
一次トリアージ中心

トリアージでは、50人以上の模擬患者さんに対応。できるだけリアルさを追求

大垣徳洲会病院(岐阜県)は南海トラフを震源とする東海・東南海地震を想定し、地元の北連合自治会、消防との合同防災訓練を実施した。地元の方を含め約700人が参加した。

地域に災害拠点病院が1施設しかなく、大規模災害時は大垣徳洲会病院が多数の患者さんを受け入れなければならないため、同院DMAT(国の災害医療チーム)を中心に50人以上の模擬患者の一次トリアージ訓練を行った。

さらに消防の協力の下、職員による初期消火訓練や、逃げ遅れた患者さんをはしご車で避難させる訓練なども行った。このほか地域の中学生が同院から井戸水を公民館(北地区センター)に運び、同自治会が炊き出しを行うなど地域との連携を図った。

終了後、田中嘉隆・脳神経外科医長は「災害時には自治体、消防、医療施設などが、それぞれの役割を担いますが、関係機関の連携も大切であり、今回の合同訓練は病院側としても貴重な経験となりました」。

訓練の実施を統括した坂上一秀事務長も「今回明らかになった課題を解決し、今後も定期的に開催したい」と意欲的だ。

イベント通じ地域と交流

屋台などに長蛇の列 千葉徳洲会病院

船橋リハビリ友の会はフリーマーケット実施

千葉徳洲会病院は年1回の病院祭「さざんか祭」を開催した。さわやかな晴天の下、昨年より多い約1,400人が参加、多彩な品ぞろえの屋台やイベントで盛り上がった。受け付けホールに設けた特設ステージでは演奏やダンス、医療講演など8つの出し物があり、地域の方々や入院患者さん、その家族らが足を止め、美しい楽曲の音色やダンスなどを鑑賞。

同院リハビリテーション科の患者さんが中心となって運営する「船橋リハビリ友の会」も毎年恒例のフリーマーケットを実施し、リハビリを兼ねた接客に精を出していた。

大嶋院長の母校と初コラボ 四街道徳洲会病院

美しい演奏や歌声で、祭に花を添える葛城中学校吹奏楽部

四街道徳洲会病院(千葉県)は「第11回あおい祭」を開催した。例年どおり、医療講演をはじめ多様な企画を用意するなか、初めて大嶋秀一院長の母校とのコラボレーションが実現。千葉市立葛城中学校吹奏楽部が駐車場の特設ステージで6曲を披露し、終わると青空の下、大きな拍手が響いた。同部の中村のぞみ顧問は「屋外は初めてでしたが、生徒は頑張りました」と笑顔。佐藤響副部長も「良い経験になりました」と笑みをこぼした。

実行委員長を務めた巴山梨沙看護師は「イベントを通じ、あらためていろいろな人に支えられていると実感しました」。

院外で初の健康フェス 名古屋徳洲会総合病院

コメディカルを含むパネルディスカッションも行い、健康についてアドバイス

名古屋徳洲会総合病院は春日井市内で「ふれあい健康フェスティバル」を開催した。従来の病院祭を院外で行うのは初めて。メイン会場では健康講座と題して、大橋壯樹総長や亀谷良介副院長が講演した。

このほか、伊藤太・春日井市長が登壇したり、著名人によるトークショー、地元の企業の会長による講話を企画したりするなど、多彩なプログラムを展開。メイン会場の外も血糖測定やハンドマッサージなどが受けられるブースに行列ができるなど盛況だった。「今後もイベントを通じて積極的に地域に出ていきたいと思います」と村松世規事務長。

音信温心

病院際に1500人が来場 静岡徳洲会病院

当院は毎年恒例の病院祭「ゆうかり祭」を開催しました。今回で11回目になります。当日は天候にも恵まれ、約1500人が来場されました。前回同様、好評をいただいている健康チェックコーナーは、開始早々に長蛇の列ができるほどの盛況ぶりでした。「毎年、これが楽しみで祭りに来ているよ」と、満面の笑顔でお話しされる方が印象的でした。

また、福島県南相馬市の桜井勝延市長の特別講演や、静岡県焼津市の名物船長として多くのメディアに出演している長谷川久志船長の深海ザメ解体ショーは、子供から大人まで多くの方々の関心・興味を誘い、大盛況となりました。

ゆうかり祭は地域と病院を結ぶ恒例行事として定着しています。今後も皆さんに喜んでいただけるよう続けてまいります。

地域連携室・猿渡義弘

感染対策やダイエットで医療講演 生見クリニック(鹿児島県)

当クリニックは公開医療講演を開催し、多数の地域の皆さんにお越しいただきました。当クリニックのスタッフも参加しました。

今回は、最初に健栄製薬の坂上博史・営業部課長に「ノロウィルスに対する感染対策」と題して講演いただきました。この講演を通じて、予防策と感染時の対策を再確認できました。予防の段階で嘔吐(おうと)物処理の道具を準備し、処理方法をシミュレーション訓練しておくと良いとのこと。そうすれば万が一、身近な方が感染した場合でもあわてることはありませんよね。

次に、当クリニックの田嶋史帆・管理栄養士が「ダイエット」をテーマに、太るメカニズム、肥満度や標準体重の計算方法などを紹介。また、講演当日に向け1週間ダイエットしたスタッフ2人からの報告がありました。おふたりとも体重が2.9~1.2㎏減、腹囲が4.2㎝減、便秘も解消、ズボンが少しゆるくなったり、まわりから「やせたね」と言われたりして、嬉しかったという感想もありました。何かきっかけがないと始めにくいダイエットですが、本人の強い意志と家族や周囲の協力があると、スムーズにいくように思えます。次回の医療講演は2月。「心も身体も温まる」企画を準備中です。

広報委員・吉崎なぎさ

 

 

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