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徳洲新聞ニュースダイジェスト

徳洲新聞PDF版

徳洲新聞2012年(平成24年)5/28 月曜日 NO.827 過去のダイジェスト

10月1日オープンの湘南藤沢徳洲会病院 世界初の脊椎手術システム導入 手術時間の大幅短縮や精度向上

茅ヶ崎徳洲会総合病院(神奈川県)は、10月1日の新築移転(湘南藤沢徳洲会病院に名称変更)を機に、世界で初めてとなる脊椎手術システムを導入する。これにより、手術時間の大幅短縮や手術精度の格段の向上が可能となる。脊椎・側弯(そくわん)症外科センター長の江原宗平副院長は、新システムによる脊椎手術でグローバルスタンダード(世界標準)を目指す。

グローバルスタンダード目指す

フラットパネルディテクター(平面検出器)搭載ロボットアーム型術中画像支援システム

フラットパネルディテクター(平面検出器)搭載ロボットアーム型術中画像支援システム

湘南藤沢徳洲会病院に導入される脊椎手術システムは、独シーメンス社が新開発したフラットパネルディテクター(平面検出器)搭載ロボットアーム型術中画像支援システム「アーティス zeego」を核に、リアルタイム・ナビゲーションシステム、脊椎専用手術台で構成される。

zeegoはロボットの多軸駆動に着想を得た術中画像支援システムだ。ロボットアームにより、容易に患者さんの身体に画像を撮影するための検出器を近づけられるのが特徴。

さらにフラットパネルディテクターの搭載により、撮像画像が従来と比べ、高精細に撮影でき、手術精度の向上に寄与する。CT(コンピュータ断層撮影)のような3次元画像イメージが撮影できるのも強みだ。

また、撮影範囲が従来の3?4倍に拡大、撮影時間もこれまでの1分から最短5秒に短縮でき、手術時間の大幅短縮を実現する。従来と比べ、放射線による被ばくが大きく低減するのも、患者さんにとって朗報といえる。

zeegoに組み合わせるリアルタイム・ナビゲーションシステムは、手術中の患者さんと手術器具との位置関係を表示する装置だ。

これらに脊椎専用手術台を加えることで、脊椎周辺の繊細な神経や血管、組織を傷つけることなく、より安全で正確な手術が可能となる。

新システムについて江原副院長は、「脊椎手術専門に使用するのは世界で初めてです。今後、新システムを用いた脊椎手術をグローバルスタンダードとすべく、症例を重ねていく考えです」と、整形外科領域に新たな地平を切り開く方針だ。

内視鏡を用いた術式開発日本初のナビ手術も実施

内視鏡を利用した脊柱側弯症に対する前方からの矯正固定術症例後方(背中を切開)からの矯正固定術症例

内視鏡を利用した脊柱側弯症に対する前方からの矯正固定術症例後方(背中を切開)からの矯正固定術症例

これまで江原副院長は、数多くの脊椎手術を経験しているが、とくに脊柱側弯症に打ち込んできた。脊柱側弯症は背骨が曲がってしまう病気で、10〜15歳の女性に最も多く発症する。

脊柱側弯症の手術は背中を30pほど切開して行うのが一般的だが、江原副院長は体の脇に3カ所、各6pほどの小さな切開を行い、そこから内視鏡を挿入して手術する術式を1994年に発案した。

その後、臨床研究を経て、現在でも脊柱側弯症症例に対し、この術式を用いている。「側弯症の9割は女性ですから、"見た目"が大切です。私が開発した術式ならば、手術痕は小さく、腕を下ろせば隠れます」と、メリットを強調する。

この術式による矯正率は従来法と比べ、同等あるいは同等以上の成績を残している。また、江原副院長は日本で初めて内視鏡を用いた脊椎手術に、コンピュータ・ナビゲーションシステムを導入したことでも知られる。

同システムにより、目で見た感覚やX線透視だけに頼っていた従来法が一新され、CTやX線画像を解析した情報をもとに、コンピュータ支援を活用し、3次元構造下でより安全に正確に手術が行えるようになった。

このように整形外科領域で新風を巻き起こしてきた江原副院長の下には、全国から紹介患者さんが来院している。

新しい脊椎手術システムは、10月1日にオープンする湘南藤沢徳洲会病院に導入

新しい脊椎手術システムは、10月1日にオープンする湘南藤沢徳洲会病院に導入

江原副院長は2004年に同院に入職して以来、1400例を超える脊椎手術を行ってきたが、まひが残った症例は1例もない。

「現在、患者さんの手術は4カ月待ちとなっています。当院の新築移転後には新システムが導入されることから、これまで以上に多くの患者さんの手術ができ、待機患者さんも減ると思います」(江原副院長)と抱負を語る。

目下の課題としては、手術室のマンパワー強化が挙げられる。従来の手術システムと新システムの2台が湘南藤沢徳洲会病院に設置されるため、医師や看護師など手術スタッフの増員が必要となっている。

江原副院長は「現在、脊椎手術件数は年間240例ほどに達しています。新築移転後は、より安全で正確な手術が速くできるようになり、年間手術件数が伸びるのは間違いありません」と繰り返しアピールしている。

[新]国会通信〜国会は緊迫の攻防戦へ〜

毎朝9時、自民党国会対策委員会に出席する徳田代議士

毎朝9時、自民党国会対策委員会に出席する徳田代議士

参議院で田中直紀・防衛大臣と前田武志・国土交通大臣の問責が可決されたのは4月20日。その後、自民党は2閣僚の交代を要求しましたが、野田政権は交代に応じず、消費増税関連法案を除く政府提出法案の審議は止まったままです。増税関連法案も審議入りしたものの、その後の日程の目処は立っていません。

それでも野田佳彦総理は、国会答弁で2閣僚の扱いを「大いに反省し、職務を全うするのが責任」と更迭を拒み続けています。政府提出および継続案件103本のうち、成立しているのは23本。問責可決後はわずか1本。

われわれが与党の時代は、成立率は8?9割だったと自民党がいえば、民主党いわく「われわれの野党時代は、問責は会期末に出したものだ」と泥仕合。「国対も楽じゃない」と徳田たけし代議士。
(M)


徳田理事長の1週間(5月11日〜17日)

11日 14時半 (株)大林組・大林剛郎会長来室。
12日 11時 放射線治療分科会参加者23人来室
  12時 全国医師対策会議視聴。
  13時 安富祖専務来室。
  15時 佐藤専務、石川局長、安藤部長、植嶋部長、柿沼事務長、辰濱次長、松田次長、梅垣次長、藤山氏来室。
13日 15時 宮崎部長来室。
15日 13時 ハーバード大学・ジョンミルズ先生、平顧問来室。
  17時半 湘南鎌倉総合病院・看護職員30人、佐々木看護部長来室。
16日 12時半 池田学園・池田由實理事長、徳田秀子副理事長来室。
  13時半 ケアプロ(株)・川添高志社長来室。
  14時半 ガーナ日本人会・田村芳一会長、在ガーナ大使館・栗田医務官、若松顧問、迫地栄治氏来室。
  15時半 佐藤工業梶E山田秀之社長ほか3人来室。
  16時 羽生総合病院・新入職員32人、瀧澤事務長来室。
  17時半 湘南鎌倉総合病院・看護職員29人、大澤副看護部長来室。
17日 16時 古河病院・職員21人、大川事務長、皆野病院・職員11人、堀井事務長、清水看護部長来室。
  17時半 湘南鎌倉総合病院・コメディカル職員17人、関根放射線科技師長来室。
  19時 葉山ハートセンター・上野院長来室。

15日には、古い友人で東日本大震災の際に多大なご協力をいただいたハーバード大学のジョンミルズ先生が来室。ケンブリッジ大学とも協力して、アフリカや途上国の医療にも力添えしてくださることを約束していただきました。協力の輪が広がった面談でした。



直言 徳洲会独自の「屋根瓦方式」は研修医を一人前に育てるシステム〜研修医は離島・僻地研修で、医師としての社会貢献の義務を実感〜

今年、徳洲会グループの病院に110人の初期研修医が入職しました。現在、2年生と後期研修医3?5年生を合わせ約400人の研修医が全国の徳洲会病院で勤務しています。徳田虎雄理事長がアメリカの医療教育制度を日本にも導入したいと考え、31年前から研修医にスーパーローテーションを実施。20年前には離島・僻地(へきち)研修を開始しました。8年前、厚生労働省がすべての新卒医師に対し2年間のスーパーローテーションの義務を課し、私たちはさらに初期・後期研修の5年間の一貫教育を打ち出しました。

骨格は「断らない医療の実践」と、「ジェネラリストの育成」にあります。これらは、1973年、大阪府松原市に徳田病院(現・松原徳洲会病院)が発足したときからの根本理念で、患者さんと地域のために貢献する姿勢はいまも受け継がれています。その実践を可能にしているのが、「屋根瓦方式」で知られる研修システムです。1年次研修を終えた2年生が新1年生に自分たちが学んだことを教え、2年生は上級医から学ぶという方式です。人に教えるには勉強が必要で、忍耐も欠かせません。多くの上級医が、自分でやったほうが早いと感じても、自分たちが教わったように「見せて、やらせて、教える」ことで、後輩たちは学んでいくのです。最初の2年間は医師としてのジェネラリスト、次の3年間は診療科におけるジェネラリストとして育ち、その後、がんや外傷、呼吸器、心臓、消化器、内分泌などの専門分野に進みます。
「研修医は夜中に育つ」といわれるように、当直時には未体験のことや予想外のことに遭遇します。指導を受ける一方でそうした体験を積み重ねることが自信を生み出し、医師として育っていくことになります。病院内だけでなく、社会はすべてが教師です。聞く耳をもち、教わる姿勢をもち、社会とかかわる姿勢をもつことが大切です。医師だけでなく、看護師、コメディカル、事務職などの先達から学ぶことは多々あります。真摯に学ぶ態度がチーム医療につながり、よい指導者への第一歩となることでしょう。

「余力ではなく、自分の身にこたえるほどの応援」を実践

2004年から後期研修医の3年生にも3カ月の離島・僻地に対する応援研修を実施しています。この研修期間を通じ医師としての社会貢献の義務を実感してもらいます。応援先の病院では公開医療講座も担当し、一般の方に健康維持や病気予防についてわかりやすく説明するなど、仕事は多忙でも充実した時間を送ることができます。研修医は都市部と離島・僻地のどちらの医療が優れているかではなく、離島・僻地ほど質の高い医療が必要であることを知ります。とくに3年時の応援研修は、徳田理事長のいう「余力ではなく、自分の身にこたえるほどの応援」の実践となります。

初期研修の2年間は、医師人生のなかでも最もハードな時期です。この2年間の研修を乗り切った自信で、その後のさまざまな危機も難なく乗り切れるでしょう。後期研修に移ると学会認定医や学会専門医、指導医を目指します。専門医の資格を取得するためには筆記試験だけでなく、学会や論文で発表することも求められます。さらに多くの経験を積むと同時に、後輩を指導しながら勉強する姿勢は生涯続きます。

近年、女性医師が増加傾向にあり、女性医師に診てもらいたい患者さんも多くいます。医学生に占める女子の割合は4割に達する勢いです。こうしたことから結婚・出産後も研修が継続でき、さらに指導医として活躍できる柔軟なプログラムや保育設備など環境整備がよりいっそう必要となっています。

徳洲会では、経済的理由で医学部進学を断念せざるを得ない優秀な高校生や、医学部入学後に生活のためのアルバイトで満足に授業に出席できない学生に対し、経済的負担を軽減できる奨学金制度を設けています。徳田理事長は、苦学し苦労している医学生の負担を少なくし、多くの学生に道を開くために、この制度をつくりました。人の痛みや苦しみがわかる医師には、苦学、苦労した人たちが多いように思います。

優れたチーム医療で患者さん満足度を全員で高めていこう

医療サービスを含め、多くのモノの「価値」が、「質」と「コスト」で決められるようになりました。そして、「質」は「プロセス」と「アウトカム」とに可視化される時代になっています。プロセスは治療の経過、アウトカムは治療の結果です。医師が医療の本質の部分でアートの世界に入り込み、自己満足できた時代を懐かしく思います。いまでは、ベストプラクティスに学ぶため、アウトカムが比較され、プロセスも分析されて、アートの部分のベールが容易にはがされてしまうのです。

アウトカム目標のみの達成で、患者さんの満足度が上がる時代はそろそろ終わります。患者さんにとって結果がよいのは当たり前の時代になったからです。

一方、医師がアウトカム目標を明示し、プロセスを可視化することで、多職種は同じゴールに向かってチーム医療をスタートできます。患者さんも能動的に治療に参加できるようになります。このためエビデンス重視の医療が基本スタンスになりました。いまの医学生は普通にEBM(根拠に基づいた医療)を学んでいます。

さらに、チーム医療におけるプロセスのなかで、いろいろなアートが生まれます。思いやりや笑顔、心温まる接遇、そして"伝説のサービス"といわれるくらいの期待を超えたサービス。これらが患者さんの満足度を無限に上げ、時に感動さえ呼び起こします。私たちは、患者さんの感動を見て喜びを強く覚えます。医療が「感動ビジネス」といわれるゆえんは、ここにあります。

クリニカルパス(診療計画書)や臨床指標、バリアンス(逸脱)例分析、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルによるアウトカムの改善など、ややもするとこれからの医療はドライなものと錯覚してしまいそうになりますが、患者さんの満足度を上げる余地は無限にあります。

チーム医療による優れた治療結果とともに、経過のなかで患者さんの満足度をさらに高めていくために、皆で頑張りましょう。

施設だより

災害発生時の対応を学ぶ (静岡徳洲会病院)

災害発生時の対応を学ぶ (静岡徳洲会病院)

4月21日、東京西徳洲会病院の石川一郎事務局長を当院にお迎えし、「その時、病院はどのように動くか?」というテーマで特別講演を開催しました。当院職員のほか、地域住民の方々や静岡地区災害時医療対策連絡会会員の参加もありました。

講師の石川事務局長は仙台徳洲会病院で東日本大震災に遭遇。ライフラインが壊滅し、救急患者が殺到する、まさに野戦病院の運営に携わりました。その経験を踏まえ、大震災が起こったとき、被災者の方々はどういう行動を起こすか、また病院はそれにどう対処せねばならないかについての貴重な講演でした。

当院は駿河湾と安倍川河口に挟まれ、津波避難ビルや災害時救護病院に指定されている経緯もあり、聴衆は真剣な表情で講師の話に耳を傾けていました。あらためて、日々の備えや病病連携・病診連携がいかに大切かを再認識させられる講演となりました。
(広報 五反田篤)

「さくらの会」を開催 山形徳洲会病院

「さくらの会」を開催 山形徳洲会病院

当院では毎年4月、神経難病病棟の入院患者さんを屋外にお連れし、癒やしのひとときを過ごしていただこうという考えから、お花見を行う『さくらの会』を開催しています。今年は4人のALS患者さんとスタッフ32人が参加。霞城公園で満開の桜を愛でたり、なかには美術館で絵画鑑賞を楽しんだりした方もいました。

患者さんからいただいた感謝の言葉を紹介します。「桜を見て山形の町を見て、何かに向かって歩いている人や高校生が募金活動に頑張っているところが見られて、心が揺れ動きました」(Tさん)。「今日は楽しい日を過ごし満喫しています」(Iさん)。「美術館に出向いたのは16年ぶりです。本当に感謝の思いとうれしさでいっぱいです」(Yさん)。看護部病棟主任
(看護部病棟主任 佐々木里子)

 

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