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直言

東上 震一(ひがしうえしんいち)(医療法人徳洲会副理事長 岸和田徳洲会病院院長)


徳洲新聞2017年(平成29年)1/16 月曜日 NO.1065 バックナンバーページへ

社会医療活動は人に対する愛
病める人への愛に基づくもの
医療に誠実に向き合う姿勢こそが大切

年頭に当たり、あらためて徳洲会グループの目的、存在意義、すなわち私たちは何のために、何を目指して頑張るのかを考えてみたいと思います。

「自由を求め、愛に生きる」。

この言葉は私の最も好きな徳洲会の言葉であり、私たちの行動原理・哲学の根本にあるものと考えています。常に既成概念と対峙し、それに捉われ縛られることなく自由な発想をもち続けたいと思っています。そして、私たちが行うすべての社会医療活動は、人に対する愛、病める人への愛に基づくものであるべきと考えています。

現在、徳洲会グループは介護・療養を担う中小病院から高度医療を担う都市部の中核病院まで全国に71病院を展開し、250余の医療・介護・福祉施設を運営、約3万人の職員を擁するグループに成長しています。それぞれの病院、施設で提供する医療やケアの形に違いはあっても、3万人の職員が手を携え取り組むのは、うわべだけではない、本当の意味での患者さんの側に立った医療の実現なのです。人のために生きる、これこそが医療の現場で働く者の生きがいであり矜持(きょうじ)だと思います。

各専門家集団が切磋琢磨してプロフェッショナルを目指す

病院は事務職、コメディカル、薬剤師、看護師、医師と多くの専門家集団によって成り立っています。提供する「医療の質」を問う時、それぞれの集団がより良い「プロフェッショナル」を目指して切磋琢磨(せっさたくま)できているのかが問題になります。良い仕事をするためには、多くの知識と優れた高い技術が必要なのは言うまでもないことですが、それはあくまでも必要条件です。挫折したり、壁に突き当たったりしながら、それでも努力し続ける姿にも、また同じように価値があると思っています。悪戦苦闘してきた自分の姿は、きっと、その人の心の支えになるでしょう。医療に誠実に向き合う姿勢こそが大切だと思います。

〝平凡のなかに偉大がある〟。これは禅宗の考え方のひとつですが、いつも当たり前のように平凡であることは、非凡である、ということを知った時、私の肩からスーっと力が抜けました。名人と言われるような手術を目指し、他の外科医が考えつかないような手術法を編み出さなければならない、目にも鮮やかな手術を行いたい。こういった目に見えない自分の内なるプレッシャーと絶えず戦ってきました。専門的な話になりますが、私はバックハンド(逆手)の運針が不得手で、熟達の外科医なら、おそらくワンアクション(ひとつの動作)で行う血管吻合(ふんごう)の操作を、針の刺入(しにゅう)と抜き出しの2回に分けざるを得ませんでした。当然、時間は余分にかかるわけですが、吻合操作は正確になります。人が感心するようなスマートな手術手技でなくても、安全で確実に目的を達することこそが手術のすべてであると思い至った時、私はある意味「プロフェッショナル」になったのだと思います。

しかし、当然のことながら、これが到達点ではありません。徳洲会グループは、たくさんの専門家集団の集合体です。それぞれが「知識」と「技術」に加えて「人間性」を磨き、まだ到達し得ない世界を、その景色を皆で見てみたいと強く願っています。そのための努力は、楽しいものになるはずです。

若々しい精神でチャレンジする姿勢が成長を促進する

患者さんが満足とともに幸せを感じることができ、それと同時に、苦労する職員も自己実現という満足が得られる病院、施設をつくっていくべきだと思います。医療は患者さんと協同するアートであって、取引ではありません。そして医療は私たちの使命であって、経営という名の商売でも決してありません。私たちが提供する医療・福祉を待ち望む人がいる限り、国内はもとより世界中に私たちの想いを具現化していく必要があります。常に若々しい精神でチャレンジする姿勢が、私たちの成長をも促してくれるでしょう。

米国の実業家で詩人のサミュエル・ウルマンも、その詩『青春』で次のようなことを述べています。

〈青春とは人生のある期間を言うのではなく、優れた創造力、逞(たくま)しい意志、怯懦(きょうだ)を却(しりぞ)ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こういう心持ちを青春というのだ。年を重ねただけで人は老いるのではなく、理想を失った時、初めて老いるのである〉

理想に向かって、皆で頑張りましょう。

 

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