徳洲会グループからのお知らせ

初の難民医療支援も NPO法人TMAT 国内外で精力的に活動

【徳洲会グループ】

2018/12/18

徳洲会グループ


国内外で災害医療に取り組むNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)は、今年も精力的に活動した。国内では7月の西日本豪雨(平成30年7月豪雨)、9月6日の北海道胆振(いぶり)東部地震、海外では9月28日のインドネシア・スラウェシ島地震の被害に対する支援を目的に、それぞれ隊員を派遣。また1月にバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプを調査、これを受け11月23日に隊員を派遣し、TMATとして初めて難民への医療支援を実施した。

西日本豪雨で岡山へ

7月6日から7日を中心に西日本を襲った未曽有の豪雨による災害に対し、TMATは9日、先遣隊(看護師2人)を被害の大きい岡山県に派遣した。先遣隊は同日、倉敷市保健所で医療ミーティングに参加。被災者の避難生活は長期化が予想され、気温が高く避難所の環境も悪化していることから、継続的な医療的介入が必要との結論に達し、倉敷市から市の傘下に入る形での医療支援要請が出た。これを受けTMATは本隊の派遣を決定した。10日、先遣隊は避難所である倉敷市船穂町の船穂小学校、倉敷市真備町の岡田小学校と薗小学校を訪問調査。夜には医師1人、薬剤師1人が先遣隊に合流。
TMATの活動先は約780人の被災者が避難する岡田小学校に決定。診療は岡山日赤チームと一緒に対応。当初、診療終了は午後3時半頃を予定していたが、自宅の片付けから戻ってきた被災者に対応するため、TMATは午後6時過ぎまで診療を継続した。
避難所では岡山県薬剤師会のモバイルファーマシーを活用。これは調剤室など薬局機能を備えた機動力のある災害対策医薬品供給車両。TMATの薬剤師は県薬剤師会と連携し災害処方箋対応を実施、モバイルファーマシー内の薬剤管理なども支援した。
12日夜、第1陣の隊員(医師1人、看護師2人、薬剤師1人、事務職員1人)が合流、避難所では夜間当直を開始した。14日の医療ミーティングでは、TMATが夕方から夜間にかけて医療ニーズが高いことを指摘。これを受け岡山日赤チームも夜間診療(午後3~8時)を開始するなど、TMATは倉敷市全体の診療支援体制の構築に貢献した。
16日に第2陣の隊員(医師2人、看護師4人、薬剤師1人、救急救命士1人)が合流。引き継ぎ後に第1陣は活動終了、第2陣は20日まで活動した。
9月6日、北海道胆振地方を震源とする地震があり、震度7を観測した。道内の徳洲会6病院はすべて停電。それぞれ自家発電機などで対応し入院患者さんに影響はなかったが、札幌徳洲会病院と札幌東徳洲会病院では今後の受け入れ体制強化のため、可能な患者さんは退院・転院を実施。外来はトリアージ(緊急度・重症度判別)による受け入れ制限を行い対応した。
TMATの先遣隊(看護師1人、事務職員1人)は夕方の便で東京本部から函館空港に移動、そこから共愛会病院の救急車で最も被害が大きい胆振地方に向かった。夜のうちに厚真町役場、安平町役場、3つの避難所を訪問し情報収集。翌日にも再度、避難所を訪問し医療ニーズを探った。午後には札幌市の徳洲会3病院を訪れ被害状況を確認。胆振地方の医療機関も含め、通常診療の見とおしが立っていたことから、先遣隊は同日撤収した。

インドネシアにも派遣

9月28日、インドネシア・スラウェシ島スラウェシ州パル付近で発生したマグニチュード7.5の地震と、それにともなう津波の影響で、同地域は甚大な被害を受けた。TMAT事務局は30日、先遣隊(医師1人、看護師1人、事務職員1人)の派遣を決めた。
10月1日、先遣隊は羽田空港からインドネシアの首都ジャカルタを経由しマカッサルに到着。警察船でパルに向かい4日に到着、さらにインドネシア軍の移送でUndata病院に移動した。そこで岡山県を拠点とする医療支援団体のNPO法人AMDAインドネシア支部と面談、AMDA隊員が生活拠点を置くAnutapura病院に移動した。
同院では敷地の屋外にテントやベッドが置かれ、多くの患者さんが治療を受けていた。TMAT先遣隊は5日午前から、同院救急外来で地元の医師の診療介助を開始した。6日夕方には先遣隊第2班(医師2人、看護師1人)が合流。7日に先遣隊第1班が帰国、10日には第2班も帰国した。
TMATは初めて難民への医療支援も実施。11月23日から1週間、ミャンマーの少数派イスラム教徒であるロヒンギャ難民に医療支援を行うため、バングラデシュの難民キャンプに隊員(医師2人)を派遣した。
ロヒンギャはミャンマー西部のラカイン州を根拠地としていたが、同国の多数派である仏教徒から歴史的な背景などにより迫害を受け、隣国のバングラデシュに流入。同国南部のコックスバザールにある難民キャンプで、約100万人が生活している。今回は現地で医療支援活動を行っているNPO法人AMDAバングラデシュ支部に協力する形での支援となり、同支部が仮設診療所を開設しているクトゥパロンというエリアで活動した。
2日間の移動を経て、25日から難民キャンプの仮設診療所で医療支援をスタート。診療は午前10時から午後2時まで、1日の患者数は120人ほどで、TMATとAMDAの医師が協力し診療にあたった。
患者さんの多くは女性と子どもで、外傷はほとんどなく、感冒症状や発熱、消化器症状、皮膚症状がメイン。なかには現在の日本ではあまり見られなくなった結核や赤痢など感染症も見られた。これは多くの難民が狭い地域で密集して暮らしており、感染が広まりやすい環境であることも要因のひとつだ。
診療には〝言葉の壁〟もあった。TMAT隊員の英語を現地スタッフがベンガル語に通訳、さらにそれをロヒンギャ難民のボランティアがロヒンギャの言葉に通訳するという段階を踏まなくてはならず、手間や時間を要するため、ジェスチャーなどを駆使してコミュニケーションを図る必要があった。
医薬品は外国からの持ち込みが厳しく規制され、原則、バングラデシュ国内の医薬品のみを使用。そのためTMAT隊員は現地の医薬品の商品名や用量などを事前に学習したり、現地スタッフに聞いたりしながら診療にあたった。日本から聴診器、体温計、血圧計など持参、ほかにポータブルエコーも用意し、腹部診察などに役立てた。
現地で4日間の医療支援を終え、29日にコックスバザールを出発、12月1日早朝に帰国した。

→徳洲新聞1164号掲載

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