徳洲会グループからのお知らせ

山城北連携協議会など交え大規模災害訓練で初の試み

【宇治徳洲会病院】

2018/12/03

近畿地方


宇治徳洲会病院(京都府)は11月3日、山城北災害医療連携協議会と大規模災害訓練を行った。同協議会と合同で実施するのは初めて。地区の医師会や薬剤師会、行政、警察、消防、自衛隊関係者など総勢約400人が参加し、院内外で多様な訓練を実施した。さらに、訓練には山城北保健医療調整支部も参画。当日は実践的な災害訓練の取り組みを一目見ようと、近隣の医療圏からも見学者が訪れていた。

SNSやドローンも活用

山城北災害医療連携協議会は、大規模災害などが発生した際に二次医療圏である山城北地域の行政、消防、警察、自衛隊、医療機関などが相互に連携をして医療救護活動を行うことを目的に、2014年に設立した組織。宇治病院のある宇治市も含んでいる。一方、保健医療調整支部は16年の熊本地震を契機に、厚生労働省が各都道府県に設置を要請した「保健医療調整本部」の下部組織。“大規模災害時などで保健医療活動チームの総合的な調整役”として、二次医療圏に保健所単位で設置する動きが全国で広まっている。
合同訓練は①同協議会、②救命救急センターあるいは京都府災害拠点病院に指定されている宇治病院、③山城北保健医療調整支部――で共に災害訓練を行うことで、より有機的かつ実践的なものにするのが目的。災害医療コーディネーターの資格をもつ宇治病院の末吉敦院長と林裕一・事務次長が関係者らと半年間、訓練内容を協議した。訓練は朝9時にスタート。大規模地震が発生したとの想定の下、京都府保健医療調整本部、宇治市災害対策本部、山城北保健医療調整支部などが立ち上がり、連携を図りながらDMAT(国の災害派遣医療チーム)の出動要請や広域災害救急医療情報システム(EMIS)への入力など対応に務めた。
随時、ミーティングの時間も設け、各メンバーの役割分担や対応方法のあり方などを協議した。宇治病院も災害対策本部を立ち上げ、各所と連携。搬送されてくる模擬患者さんを受け入れ、トリアージ(緊急度・重症度選別)を行った後、各処置スペースで対応した。院外でも訓練を行い、駐車場では地震による車両事故で運転席から出られなくなった人の救助や、同院の管理栄養士らが災害用の米を使い炊き出しを行った。
また、今回の訓練では「新しい技術を導入してみたい」と末吉院長のアイデアでドローンやSNSなどを活用。病院敷地の端のスペースからドローンを飛ばし、俯瞰(ふかん)的な駐車場の映像を災害対策本部で確認したり、SNSでは各メンバーが状況の報告や写真の送付をしたりした。

訓練は約4時間で終了。末吉院長は「とくに保健医療調整支部との合同訓練は全国でもあまり例がないため不安でしたが、今回の訓練開催により、行政、医師会、消防など関連機関との情報伝達・共有の難しさと、改善すべき課題が明確となりました。災害時には平時からの〝顔の見える関係〟づくりが重要であり、今後も周囲と協力し、より良い訓練を行っていきたいです」。

→徳洲新聞1162号掲載

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