徳洲会グループからのお知らせ

TMAT 四街道病院でプレコース 病院防災テーマに初

【四街道徳洲会病院】

2019/11/01

関東地方


NPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)は9月21日、四街道徳洲会病院(千葉県)で病院防災プレコースを初開催した。参加者は20人。TMATは主に徳洲会職員で組織し、国内外で災害医療救援活動などに取り組んでいる。同コースは災害発生時の病院の対応を総合的に学べる新しいコースだ。

冒頭、野口幸洋TMAT事務局員(一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部係長)が「近年、台風や地震が多発していますが、病院のライフラインが途絶した際にどうすれば良いか、非常に大きな課題になっています。今回は病院防災をテーマに実践的な研修を用意しました」と説明。今回はプレ開催で、この内容をブラッシュアップしてグループ病院に展開していく予定だ。

講師はTMAT隊員である札幌東徳洲会病院の合田祥悟・救急集中治療センター医師が務め、最初に「この研修をとおし、ひとつでも新しいアイデアを見つけてほしい」とメッセージを送った。

まずは講義を実施。病院防災では防災マニュアルが重要な位置を占める。これは災害急性期の動的な対応に関し、取り決め事を記したものだが、実際に使える内容であるか随時見直すことも必要。ハザードマップ、災害対応開始基準(発災基準)、災害対応困難時基準(病院避難)、被害に応じた対応(災害レベル設定)などを網羅し、すぐにアクセスできることが大切とした。

災害医療の大原則として「CSCATTT」について解説。これはC(指揮・統制)、S(安全)、C(情報伝達)、A(評価)、T(トリアージ=緊急度・重症度選別)、T(治療)、T(搬送)の頭文字を組み合わせたもの。さらに、各自の担当部分の行うべきことを記載した行動指針である「アクションカード」、災害時に使用する物を入れて各部署に事前に配備しておく「災害ボックス」の必要性にも言及した。

講義の後はグループワークを実施。まず「発災前準備」では、グループごとに実際の四街道病院の職員を配置した組織図を作成し発表した後、EMIS(広域災害救急医療情報システム)やトランシーバー、衛星電話など通信について学んだ。次に、トリアージでは、一次トリアージとして「START法」、二次トリアージとして「PAT法」を学んだうえで、同院の見取り図を使いグループごとにトリアージエリアを策定。

赤、黄、緑タグ用スペースを確保し、出入り口を明確化、傷病者・救急搬送の動線を一方通行にするなど、留意点をもとに話し合い、それぞれ作成した案を発表した。

続いてテーマを「発災後」に移し、マグニチュード7・3の地震で電気とガスが止まった状況を想定。大きな揺れを感じた時、スタッフはどのような行動をするか、病院としてどのような行動に移るべきかなど協議した。被災状況の確認では、縦軸に緊急度、横軸に重要度を記したホワイトボードに、集めた情報を貼り付けていくというグループワークを実施、EMISの入力方法も学んだ。

情報伝達する際のポイントを示した「METHANE」にも言及。これはM(大事故災害の発生・可能性の宣言)、E(正確な発災場所)、T(事故災害の種類)、H(危険性)、A(到達経路)、N(負傷者数)、E(緊急サービス機関)を表す。さらにクロノロジーと呼ばれる情報を時系列に記録していく手法を用いて整理した。

その後もグループワークは続き、災害レベル別対応、災害時の食料、メディアへの対応など、起こり得るさまざまな内容を想定し話し合った。最後に合田医師は北海道胆い振ぶり東部地震での札幌東病院の対応など報告し、閉会した。参加者からは「実際に自分の病院を想定して学べたのでイメージしやすかったです」、「全スタッフが災害時の対応について知っておくことが必要だと思いました」など感想が聞かれた。

→徳洲新聞1207号掲載

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